発生率100%の奇跡。
よく、「俺達は偶然ここに生まれて偶然出会って偶然仲良くなった」「これは奇跡なんだ」という言葉を聞きます。
引っ越ししてきた人には「ここを選んだから俺に会えて親友になった」「これは奇跡なんだ」など。
地球の誕生ですら、生物が生きるのに最適な水やら地面やら酸素やら温度やら自転周期やらが揃ったのは奇跡だ。なんて言います。
お前らそんなに奇跡にしたいのか?何もかも。
サイコロを振ってみる。
偶然4が出た。
4が出る確率は6分の1、百分率で16.6666667%これもめったに起きない確立。
狙って出したならともかく、これは偶然か?と言われればそうではない。
なぜなら1,2,3,4,5,6全部が6分の1ででるし、そのうち4が出ることが偶然なら、他のすべての面が出ても”偶然”になる。
100枚のカードがあって、そのうちの一枚を引く。
43が出ても、56が出ても、確立は同じ、百分の一、わずか1%。
それでもなお、我々は「1%の偶然だ!これは奇跡なんだ!」という
どの数字がでても「1%という確立」というだけで奇跡という。
こういう言い回しを最初に誰が言って、皮肉の意味で言ったのか本当にそう思って言ったのかは分からないが。
後者の意味合いで発言したのなら、確立の教養のないバカだなとしか言いようがない。
「俺達は偶然ここに生まれて偶然出会って偶然仲良くなった」「これは奇跡なんだ」
生まれた場所が日本、確かに日本に生まれる確率自体は低い、
人口が約70億いて、そのうち日本は約1億ちょい。単純計算で70分の1だ。
そして東京、大阪、など特定の県に生まれるのは70×47分の1。
その中の市町村、特定の地域に生まれる確率はもっと低い。
さらに、その中で一個人の誰かに出会い、仲良くなる確率は天文学的に低い。
しかし、それを奇跡と呼んでしまえば。
日本じゃなくても、中国でもアメリカでもイギリスでも、どこへ生まれても同じぐらいの確立が発生するし、特定の友達を見つける確立は同じだけ低いゆえ、
世界中の全員が同じだけの奇跡を起こしていることになる。
引っ越ししてきた人に「ここを選んだから俺に会えて親友になった」「これは奇跡なんだ」なんて言うが
どこへ引っ越してもまた違う人間と出会うし仲良くなる、そういう人間はそこでも「これは奇跡だ」という。
地球の誕生だって、ありえないぐらいの奇跡でできているなどとはいうものの
宇宙が誕生してから92億年あったわけだし(宇宙の誕生約137億年前-地球の誕生約45億年前)
地球が出来る確立がいくら低くても92億という歳月の中で、それが一回も起こらないというほうが低確率だし、
水や酸素やらがなくて、二酸化炭素、放射性物質だけの環境でも生物が誕生し適合しうる可能性をも持っています。
どう転んでも低確率なのに、それを奇跡と呼ぶ人がいて共感する人がいる。
そういう人間というのは直感的というか妄信的というのか。。。
「もし」を考えない、考えの足りない人だと思います。