少年の日の思い出
原作:ヘルマン・ヘッセ
改悪:ぎ~く
コメント:なぜ「ぼく」はあんなにも逆ギレしていたのか謎です
家になんか客が来て時は夜、子供も寝てる中語る思い出
「子供に付き合ってたら子供の思い出蘇ってくるは、一年前からまたポケモンはじめた、僕のマイベストパーチー見るかい?」
見せてほしいといったので隣の部屋から僕の3DSを見せた。
チャリザードってなんやねん
今作屈指の厨ポケだ」
友人はポケモンを用心深く選びステータス画面を見た。
「妙なものだ、ゲームハードをを握るくらい、幼少の思い出を強くそそられるものはない、僕は小さい少年の頃、情熱的なポケモントレーナーだったものだ」
と彼は言った、なんだこいつ、きも。
そしてレポートを書き3DSのフタを閉じで
「もう、けっこう。」と言った
その思い出が不愉快ででもあるかのように、
エスパータイプ弱体化がそんなに応えたのか
そのあと、3DSを自室に戻して戻ってくると彼はニヤけながらヤニを吸った。
「悪く思わないでくれたまえ」と、それから彼は言った。
なんでこいつこんな偉そうなん?
「君のポケモンをよく見なかったけれど、私も子供の頃、無論、ポケ廃だったのだが、残念ながら、自分でその思い出を汚してしまった、実際話すのも恥ずかしいことだが、ひとつ聞いてもらおう。」
彼は椅子に深く腰掛けタバコに火をつけて副流煙をまき散らす。
はやく帰んないかなこいつ。
ホワンホワンホワン .。oO(
僕は八つか九つの時、ポケモン収集を始めた。
はじめは特別熱心でもなく、ただはやりだったので、やっていたまでだった。
ところが、十歳ぐらいになった頃、僕の手持ちは卵とマグマッグだけになり
Wi-Fi大戦に打ち込み、ほかのことはすっかりすっぽかしてしまったので
みんなは何度も僕にそれをやめさせなければならない、と考えたほどだった
ポケモンを厳選し始めると、学校の授業だろうが、お昼の時間のきたねぇ咀嚼音だろうが、隣の部屋から聞こえる喘ぎ声すら耳に入らなかった。
休暇になると、ペットボトルを股間に装着し、朝早くから夜まで、食事になんかいかないで、ひたすら部屋にこもっていた。
高個体値が出てきた時には、ウンコを垂れ流しても気にしないぐらいの歓喜に溢れ、部屋は換気に煽られた。
僕の両親はサブロム、サブハードなんてくれなかったから、僕は効率の悪い厳選を強いられた。
初めのうち、僕は自分のポケモンを喜んでたびたび仲間に見せたが
他のものは、乱数調整、サブロム厳選、プロアクションリプレイ、その他ぜいたくなものを持っていたので、自分の低個体値を自慢することなんかできなかった。
それどころか、伝説厳選、野生産高個体値等、評判になるような発見物や獲物があっても内緒にし、妹だけにそれを見せた。
得意のあまり、せめて隣の子供にだけは見せようという気になった。
それは、中庭に住んでいる先生の息子、エーミールという少年だった。
この少年は、役割論者という悪徳を持っていた。
それは子どもとしては二倍も気味悪い性質だった。
彼はマイナーオナ二ー厨だったが、乱数調整の目押しの正確な点で、捕獲作業は芸術の域に達していた。
彼はそのうえ、恵まれた高個体のポケモンをHAぶっぱHCぶっぱと、正気でない努力値振りをしていた。
そのため、僕は彼を見下し、嘲笑していた。
この少年に僕は絶対零度スイクンを見せた。彼は専門家らしくそれを鑑定し
んんwwww厳選にしてはなかなか高個体ですなwwwwww
と値踏みした、しかしそれから、彼は難癖をつけ始め
厳選の効率が悪いだとか、右の触覚が曲がっているとか、一撃必殺技は無償降臨を許すゴミ技ですぞと言い、そのうえ、HとDが31でないというもっともな欠陥を発見した。
僕はその欠点をたいしたものとは考えなかったが、こっぴどい役割論者のため、僕の獲物に対する喜びはかなり傷つけられた。
それで僕は二度と彼に獲物を見せなかった。
二年たって、僕たちはもう大きな少年になっていたが、僕の熱情はまだ絶頂にあった。
そのころ、あのエーミールが色違いめざパ地面4V2Uのウルガモスをタマゴからかえしたという噂が広まった。
今日、僕の知人が色違いめざ炎ロズレイドを受け継いだとか。海底遺跡の解読に成功したとかいうことを聞いたとしてもその時ほど僕は興奮しないだろう。
僕達の仲間で、ウルガモスを捕らえたという者はまだいなかった。
僕は昔古いポケモンの攻略本の挿し絵で見たことがあるだけだった。
名前を知っていながら自分のポケモンずかんにまだないポケモンの中で、ヤママユガほど僕が熱烈に欲しがっていたものはなかった。
幾度となくぼくは本のあの挿し絵を眺めた。
一人の友達はぼくにこう語った「とび色のこの蝶が場にいるところを鳥や他の敵が攻撃しようとすると、蝶は畳んでいる黒みがかった前羽を広げ、美しい後ろ羽を魅せるだけだが、それによって特攻、特防、素早さが上がってしまうので鳥は恐れをなして、手出しをやめてしまう」と。
エーミールがこの不思議な蝶を持っているということを聴くと僕はすっかり興奮してしまってそれが見られる時の来るのが待ちきれなくなった。
食後、外出ができるようになると、すぐ僕は中庭を超えて、隣の家の四階に登っていった。そこに例の先生の息子は、小さいながら自分だけの部屋を持っていた。それがぼくにはどれくらいうらやましかったかわからない。
途中で僕は誰にも合わなかった、上にたどり着いて、部屋の戸をノックしたが、返事がなかった。
エーミールはいなかったのだ。ドアのハンドルを回してみると、入り口は開いていることがわかった。
せめて例のチョウを見たいと、僕は中にはいった。
そしてすぐに、エーミールがポケモンを収集している、二つの小さな箱を手にとった。
どちらの箱にも見つからなかったが、やがて、そのチョウはまだ手持ちに入れているのかもしれないと思いついた。
はたしてそこにあった。
とび色のビロードの羽を細長い紙切れに張り伸ばされて、ウルガモスは手持ちに入れられていた。僕はその上に屈んで、毛の生えた赤茶色の触覚や、優雅で果てしなく微妙ないろをした羽の縁や、下羽の内側の縁にある細い羊毛のような毛などを、のこらず間近から眺めた。
あいにく、あの有名な斑点だけは見られなかった、細長い紙切れの下になっていたのだ
胸をどきどきさせながら、僕は戦闘に出して見たい誘惑に負けて、野生の草むらを歩いた。
すると四つの大きな不思議な斑点が、挿し絵のよりはずっと美しく、ずっと素晴らしく僕を見つめた。
それを見ると、この宝を手に入れたいという逆らいがたい欲望を感じて、ぼくは生まれて初めて盗みを犯した。
ぼくはそっと自機を取り出して、ワイヤレス通信を開始した。
その瞬間が長く感じたのか短く感じたのかは思い出せない、ただエーミールの手持ちポケモンの美しいそれが、ポッポに変わっていくのを感じた。
自機をポケットに隠して、ぼくは階段を下りた。
その時だ。
下の方からだれかぼくの方に上がってくるのが聞こえた。その瞬間にぼくの良心は目覚めた。ぼくは突然、自分は盗みをした下劣なやつだということを悟った。
同時に、見つかりはしないかという恐ろしい不安に襲われて、ぼくは本能的に、獲物を隠していた手を上着のポケットに突っ込んだ。ゆっくりとぼくは歩き続けたが、大それたはずべきことをしたという、冷たい気持ちにふるえていた。
上がってきたお手伝いさんと、びくびくしながらすれ違ってから、ぼくは胸をどきどきさせ、ひたいに汗をかき、落ち着きを失い、自分自身に怯えながら、家の入り口に立ち止まった。
すぐにぼくは、この蝶を持っていることはできない、持っていてはならない、もとに返して、できるなら何事も無かったようにしておかねばならない、と悟った。
そこで、人に出くわして見つかりはしないか、ということを極度に恐れながらも、急いで引き返し、階段を駆け上がり、一分の後にはまたエーミールの部屋の中に立っていた。
ぼくはポケットから手を出し、蝶のステータスを見た。
それをよく見ないうちにぼくはどんな不幸がおこったかということを知った。
そして泣かんばかりだった。
ヤママユガは100レベになってしまったのだ、
ぼくがゲーム機をポケットに入れて揺さぶっているうちに適当な野生ポケモンを大量に食らいながらステータスは極地に達していた。
当然、努力値は適当に配分され技構成も改悪されていた。
当時はタマゴ技の復活は愚か、100レベになった努力値は変更できなかったし、努力値を下げるきのみもなかったから
繕うことなんか、思いもよらなかった。
盗みをしたという気持ちより、自分がつぶしてしまった美しい珍しいチョウを見ているほうが、ぼくの心を苦しめた。
微妙なステータスの配分で、「きそポイントはもうあがらない」という表示を見た。
それをすっかりもとどおりにすることができたら、ぼくはどんな持ち物でも楽しみでも、喜んで投げ出したろう
悲しい気持ちでぼくは家に帰り、夕方までうちの小さい庭の中に腰かけていたが、ついに一切を母に打ち明ける勇気を起こした。
母はおどろき悲しんだが、すでにこの告白が、どんな罰を忍ぶことより、ぼくにとってつらいことだったということを感じたらしかった。
「おまえはエーミールのところへ行かねばなりません。」と母はきっぱりと言った。
「そして、自分でそう言わねばなりません。それよりほかに、どうしようもありません。お前の持っているもののうちから、どれかを埋め合わせに選り抜いてもらうように、申し出るのです。そして許してもらうように頼まねばなりません。」
あの役割論者でなくて、ほかの友達だったら、すぐにそうする気になれただろう。
彼がぼくの言うことをわかってくれないし、恐らく全然信じようともしないだろうということを、ぼくは前もって、はっきり感じていた。
かれこれ夜になってしまったが、ぼくは出かける気になれなかった。
母はぼくが中庭にいるのを見つけて「今日のうちでなければなりません。さあ、生きなさい!」
と小声で言った。それでぼくは出かけて行き、エーミールは、と尋ねた。
彼は出てきて、すぐに、だれかがヤママユガを台無しにしてしまったんですな。
悪いやつがやったのか、あるいは猫がやったのか分かり得ないwww
とぼくに語った。
ぼくはそのチョウを見せてくれと頼んだ。二人は上に上がっていった。
彼は電源をつけた、ぼくは台無しになったチョウが手持ちの上に載っているのを見た、
エーミールがそれを繕うために新しい型を考えたあとが認められた。
しかし、どう考えても弱い、技構成、沖縄振りされた努力値、その一切がWi-Fi対戦の荒波に飲まれては一切れのいかだにすら成れないだろうという痛ましさがぼくにひしひしと伝わってきた。
しかしそれは直すよしもなかった、触覚もやはりなくなっていた。
そこで、それはぼくがやったのだと言い、詳しく話し、説明しようと試みた。
すると、エーミールは激したり、ぼくをどなりつけたりなどはしないで、
低く、んんwwwと舌を鳴らし、しばらくじっとぼくを見つめていたが
それから「そうかwwwそうかwwwぺやっwwwつまりきみはそんなやつなんですなwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」と言った。
ぼくは彼に、ぼくのおもちゃをみんなやると言った。
それでも彼は冷淡にかまえ、依然ぼくをただ、軽蔑的に見つめていたので、ぼくは自分のポケモンをすべてやるといった。
しかし彼は、「けっこうですなwww君のポケモンはすでに知っていますぞwwwwww異教徒は導く以外ありえないですがwww君のポケモンは役割を持てないですぞwwwwwwww」
その瞬間、ぼくはすんでのところであいつののどぶえに飛びかかるところだった。
もうどうにもしようがなかった、ぼくは異教徒だということに決まってしまい、役割論理がまるで世界のおきてを代表でもするかのように冷然と、正義をたてに、あなどるように、ぼくの前に立っていた。
彼はののしりさえしなかった。ただぼくを眺めて、軽蔑していた。
その時初めてぼくは、一度起きたことは、一度起きたことは、もう償いのできないものだということを悟った。
ぼくは立ち去った。母が根掘り葉掘り聞こうとしないで、ぼくにキスだけをして、かまわずにおいてくれたことをうれしく思った。
ぼくは、床にお入り、と言われた。
ぼくにとってはもう遅い時刻だった、だが、その前にぼくは、そっと食堂に行って小さな箱を取ってき、それを寝台の上に載せ、闇の中で開いた。
そしてポケモンを一つ一つ選択し、指でこなごなに逃してしまった。