はなくそモグモグ

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【超絶完全グレイテストネタバレ注意】名探偵コナン 黒幕 正体 続き 

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【ネタバレに付き閲覧注意】

死にたくない人は見ないで下さい!

あの方の正体すぎて100%命を狙われてしまいます!

 

 ※死に方には個人差があります。(当社調べ)

 

おおよそ十数年前のストーリーだが、重要な情報などを平気で陳列するので、

これから読もうと思っている方は閲覧をおすすめしません。

ミステリーモノなので「知っているか」というのは楽しむ上で大きな要素になってきます。ストーリー展開での衝撃の事実や、あの方の正体、その他もろもろがネタバレされても気にしないや!という方や、すでに読んだから知ってる。考察を深めたいという方のみの閲覧を推奨します。

あと前回の続きですので前回の記事も読んでいただきたい

kyanoscreate.hatenablog.com

携帯の方はこのへんで閲覧をやめることをおすすめします。

この先ネタバレ注意↓ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そう、あの方の正体は

こいつだッ!!!コイツ以外あり得ない!!!

いやいやいやいや、ちょっと待てと。そう言いたい気持ちはよくわかります。

しかしながら、シャーロックホームズは言いました「仮定を飛ばした結論が何よりもインパクトのある説明になる(適当)」※踊る人形

つまりはそういうことです、根拠はあとからついてくる。

 

┃FILE.1「ただならぬ知性」

 

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コミックス21巻:FILE.204「最初の挨拶」

 

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コミックス21巻:FILE.208「桜田門の変!?」

 

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コミックス25巻:FILE.252「心強き名探偵達」

 

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コミックス27巻:FILE.268「囚われた刑事」

小学1年生とは思えない知識を有する。

 

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コミックス55巻:FILE.571「黎明」

そしてそれは時に、当時(7歳時)の工藤新一をも凌駕する。

 

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コミックス19巻:FILE.189「狙われたボール」

 

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コミックス23巻:FILE.222「チネ・チッタ」

さらに、自分が生まれる以前の世俗的な知識もカバーしている。

 

 

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コミックス27巻:FILE.273「呉越同舟

 

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コミックス9巻:FILE.81「危ないかくれんぼ」

弱冠7歳にしてすでに独自の大局的恋愛観を構築し、それでいて他者のそれを認めることもできる極めて高い向上心を持つ。

 

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コミックス4巻:FILE.39「光る魚の正体」

放火や爆破といえば組織がよく使う手口である。その理由も同じく証拠を消すため。

 

 

しかしながら、正直ここまでの根拠はこじつけの域を出ないだろう。

なぜなら

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コミックス2巻:FILE.19「地下室の悪夢」

この一番左にいる大人はおそらく光彦の親だろうし(胸の膨らみがあるから母親?)

 

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コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

母親(声のみ)や姉が登場している

一般の家庭として機能している(毎度毎度事件に巻き込まれるのに博士に子供を預けていること意外は)中で光彦だけが大人も顔負けな大犯罪者という設定は無理があるだろう。

そして「光彦が幼児化した存在」という説と真っ向から矛盾している。

 

たとえこの家族がグルだったとしてもたまたま少年探偵団にいるのも不自然だし、このレベルの根拠ならば同じ団員の元太や歩美ちゃん、もっと言えば哀ちゃんが黒幕であるほうがまだ説得力はある。

 

このことから正体が明らかにされても読者が納得するほどの根拠は得られないのでは無いだろうか。

それを踏まえた上で、なぜ光彦が黒幕なのか。その真相に迫りたいと思う。

 

 

┃FILE.2「黒の組織の目的」

 

黒幕の存在を考察する上で欠かせないのが「組織の目的」だろう

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コミックス37巻:FILE.380「白い雪…黒い影…」

 

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コミックス38巻:FILE.384「意外なお宝」

 

そのまま捉えて簡潔に言えば「死者を蘇らせる」というのが組織の第一目標だろう

第二目標として「それが世間に明るみに出ない」といったところだろうか(そのバレたくない対象の指す範囲は組織内部にまで広がるのだが、それは後述する)

各章(各事件)において人が死ぬ、いわば人が死ぬコンテンツである名探偵コナンにおいてラスボスの目的が「人を生き返らせる」というこのコントラストが粋な構図になっている

というかそうなってほしいという希望的観測込みでの仮説でもある。

 

そして「死者を蘇らせる」目的に対してどう着手するかという具体的な手段について

物語の中で明らかになっているのは以下の三点

 

・APTX4869(アポトキシンー)

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コミックス24巻:FILE.241「過去からの銃弾」

 幼児化する薬として認識されているが、組織の人間には「証拠品の残らない毒薬」として使用されていたり

後述するが、ただの幼児化だけが最終形態ではなさそうな描写もあり

完成形の実像が物語の根幹に深く関わっているだろうキーアイテムである。

そして雑誌のインタビューにて

青山:あの毒薬・APTX4869はね、医者の弟と細かく設定を考えたので、デタラメじゃないんですよ。あの作用を持つ薬があれば、本当に小さくなるんです。

ダ・ヴィンチ 2014年 05月号 [雑誌]

ダ・ヴィンチ 2014年 05月号 [雑誌]

 

 

一応、科学的考証もしっかりしていることが伺える。

 

・灰原が作っていた別の薬

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コミックス89巻:FILE.948「握られたハサミ」

 

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コミックス38巻:FILE.384「意外なお宝」

若返り(APTX4869)および「生き返り」というのは一般論的にはほとんどの人間が価値を見いだす代物であるはずなので、幼児化する薬(APTX4869)とは別に何か非科学的な科学薬品の研究を行っていたことが伺える。

 

コンピュータープログラム

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コミックス12巻:FILE.116「コナンの誤算」

 

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コミックス37巻:FILE.380「白い雪…黒い影…」

このように何かプログラムを作っていて、それに参入できる実力のあるプログラマーの情報を集めている。

その情報は10億円強奪事件(2巻:FILE.13「行方不明の男」)や企業を脅迫して小銭稼ぎ(1巻:FILE.1「平成のホームズ」)したりしてセコセコ集めた大金を投資してでも集めたいものなのだから

それが目的達成のための大切な役割を果たしていることは明白である。

 

しかしこの伏線は現実でいう2000年前後に張られており、コナンの世界ではどのくらいの時間経過があるのかはわからないが、携帯しているものがポケベルからスマホになっていたりと現実世界の科学技術の進歩と連動しているため、この伏線が張られた当時よりもコンピューターの性能は十倍に上がってしまっている。

つまり何が言いたいのかというと、連載当時、大金をはたいても成し得なかったような特殊技術でも現代のコンピュータの性能や技術を持ってすれば簡単に超えられる課題である可能性がある。

そうなってしまった場合、この伏線は回収されないままひっそり無視されることになり、実際我々もそうだろうと予測していた

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コミックス78巻:FILE.823「ミステリートレイン〔排煙〕」

2012年に伏線が生きてることが明かされている。

ということは現実の科学技術の進歩に依存せず、時代をまたいでも実現が困難な技術であることに変わりはないということ

そして医者の弟と考証したというAPTX4869(医学、生理学的知見)と違い、漫画を読む限りプログラム技術(応用科学、情報技術的知見)は専門外なのかそれほど深い見識はなさそうというのが個人的な印象で

つまり、これが意味するのは「このコンピュータープログラム」も「APTX4869(幼児化、若返り)」や「別の薬」同様、非科学じみた魔法の産物であるということで

要するにこのプログラムも現実的にファンタジーである可能性がほぼ確実だということ。

 

 

┃FILE.3「ベルモット

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ベルモットを性的に好きであると前回の記事で暗に表現したらコメント欄で叩かれました

 

組織の実質NO.2として最近名前が明らかになったRUMだが、正体や行動が明かされていない今、考察する上での情報が足りなさすぎる

すると現時点では既存のキャラクターの中で最も組織で立ち位置を築いている人物を考察していくしか無いのだが、組織の大物、最もあの方に近しい人物といえばやはり皆さんもお分かりだろう

ジn・・・ベルモットだ……

 

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コミックス42巻:FILE.429「 満月の夜と黒い宴の罠」

あの方(黒幕)が気に入っている点や

 

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コミックス42巻:FILE.433「仮面の下の真実」

工藤新一(江戸川コナン)、宮野志保(灰原哀)同様APTX4869(若返り?幼児化?)を服用した可能性が高い点を踏まえると

 

あの方(黒幕)と関係を密にしていることが分かる。

 

そして名探偵コナン 史上「最も真実に近づくシリーズ」として描かれたにも関わらず、言うほど近づいてへんやんけ!と思ったであろうミステリートレイン編

しかし物語の中でかなり重要な伏線が幾つも張り巡らされており、これは我々のような考察厨にとっては格好の餌となるシリーズだったのだ

その中のひとつに

 

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コミックス78巻:FILE.823「ミステリートレイン〔排煙〕」

「組織の人間は幼児化に気付いていない」というのもそのひとつである。

この項目で着目すべきは「その組織の人間が知らない情報」をベルモットが持っている点。

すなわち、

ボスである「あの方」、側近のRUM、そしてこのベルモット

ジン含む他の一兵卒には情報格差が存在している点である。

この差があの方にたどりつくためのヒントであり障害でもあると。

当記事では前者を「上層部」後者を「末端構成員」と定義する。

 

ちなみに、RUMがベルモットと情報共有しているという描写は漫画にはないが

あの方(NO.1)←共有→ベルモット(NO.3以降)

ならば

あの方(NO.1)←共有→RUM(NO.2)←共有→ベルモット(NO.3以降)

だろうというオセロ方式である

 

そして、ベルモットだけがあの方のお気に入りになる理由。

 

まずベルモットとは何者なのか?

・正体はシャロン・ヴィンヤード

登場時ではシャロンの娘(実在するかは不明)としてクリス・ヴィンヤードを名乗っていたが、後(42巻)にシャロン・ヴィンヤードと指紋が一致したことが判明する。

 

・極めて精密な変装技術を有する

工藤新一の母である工藤有希子とともに怪盗キッドの父、黒羽盗一のもとへ弟子入りし、変装技術を学ぶ。

工藤有希子のほうは別人(オリジナルの人間)に変装することは可能(コナンの母、沖矢昴等)だが実在の人物に変装させるのは身内意外はできないという(例外として灰原がいる)制限があるものの

ベルモットは実在するありとあらゆる人間に化けることが出来る。

 

・声

変装した対象の声を違和感なく再現できる。

アガサ博士の発明品(蝶ネクタイ型変声器、チョーカー型変声器)を用いれば誰でも声を変えることができるが、アイテム無しでできるのはキッドと彼女のみ(キッドの父もできるだろうがコナンの作中では描写されていない)

 

・卓越した演技力

変装する上で最も重要なのはこれだろう

完璧に見た目と声を成りすませばバレる要素はヒューマンエラーのみ、情報不足による演技ミスでコナンに正体を見破られる展開が多い。

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コミックス45巻:FILE.459「残された机の真実」

人の性格を恐ろしいほど忠実にトレースする演技力

「銀幕のスター」と呼ばれるほどのアメリカの大女優ゆえの能力。

ちなみにこのシーン、僕好みですね。

個人的にこの辺の夜空が似合うアンニュイな雰囲気のコナンが一番好き。

 

話を戻して

 

*ではあの方は、なぜベルモットを気に入っているのだろうか。

・下心

なさそう。

・身内

ありそう、というよりあの方の過去に関わっている可能性が高いが、半世紀前から活動していることを考えると実質49歳付近のベルモットは途中参加に等しく

あの方が活動を決意する過去の根幹に直接的に関わるほどの深さは無いのかもしれない。

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コミックス85巻:FILE.898「緋色のエピローグ」

ここでボスの秘密にかなり深く関わっているが、その深度はわからない

組織のメンバーが驚く程度だと、及第点でメンバーに隠している「幼児化」程度でも十分に威力を発揮するからだ。

ジンに限って言えば、一緒にマティーニ作ってるその女が50手前のババアだと発覚するだけでも十分にショックを受けそうだ。

なので組織のメンバーが驚くからと言って、我々が驚くかどうかは分からない。

というか、この情報持ってるせいで将来的に安室が死ぬ可能性大だよな。

 

・上記の特技を活用したい

「高度な変装技術」や「卓越した演技力」が組織の目的に不可欠である点

工作活動を行う上では確かにかなりの役割を担っているが必要不可欠かと言われれば微妙

とすれば、この能力が直接的に組織の目的に関わっているのかもしれない。

 

 

このようにあの方がベルモットを気に入っている理由は定かではないが、結果として活動において重要な役割を与えていてかつ重要な情報を共有していることも事実で、黒の組織について重要な役割をになっているが

当の本人の目的はなんだろうか

 

ベルモットの目的

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

ベルモットは組織の活動を積極的にサポートする傍ら、組織を壊滅に追い込む希望(シルバーブレット)を望んでいる。

 

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コミックス78巻:FILE.821「ミステリートレイン〔交差〕」

 

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

組織の中には組織についてよく思っていない人間がいる(というかほぼ登場人物全員組織についてよく思ってないんじゃないかというツッコミはなしで)

そういう人間や、逆に組織に忠実なジンなども共通して「組織を破壊しかねない危険因子(希望)」をルバーブレットと呼ぶ傾向にある

がしかし、ベルモットのいうシルバーブレット(希望)は他者の使うそれとは少しズレが生じている。

ルバーブレットの定義が他のキャラクターの表現的に「組織を破壊しかねない危険因子(希望)」だと解釈するのは間違ってないはずだが、だとすれば

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

「あの方がシルバーブレットだと恐れている赤井秀一」を殺しておけばよかったと言うのは不自然である。

まぁ組織に忠実なジンとの会話に発せられた言葉であるため、組織を破壊しかねない危険因子(赤井秀一をあえて生かした上でそれを悟られないように「殺しておけばよかった」と嘘をついている可能性もあるが

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コミックス59巻:FILE.609「鋼の楔」

赤井秀一の死亡が確認されたときは、心の中(つまり正直なセリフ)組織を破壊しかねない危険因子が一つ消えたのにあまり関心を示さないことから

単純に組織を壊滅させるだけの人間には期待をしていないのではないだろうか。

では工藤新一と赤井秀一の違いは何だろうか

赤井秀一…FBI捜査官、優れたドライブテク、作中随一の狙撃能力、截拳道を主とした格闘能力、工藤新一と同等の推理力

工藤新一…高校生、サッカーがうまい、ミステリーオタク、赤井秀一と同等の推理力、博士の発明による優れた対面性能(多勢に弱い)

単純にスペックを見ても組織を壊滅させるうえで工藤新一が優れている要素はほぼ皆無ではあるが、ベルモットが実際どこに期待をしているのか

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コミックス35巻:FILE.354「ゴールデンアップル⑤」

工藤新一の特徴として「犯人は絶対牢屋にぶち込む」という信念がある

ゆえに7巻の月光殺人事件にて犯人が最後自殺してしまったことを後々まで悔やむほど

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コミックス73巻:FILE.773「狙撃可能!」

毛利探偵事務所に銃と爆弾を持った男が立てこもった話で、男の要求は妹を殺した犯人を突き止めること。立てこもりの被害者に蘭がいることに気づいたコナンは新一として押収された電話に連絡し事件解明に参加する。

しかし、犯人を突き止めてしまえばその立てこもり犯はそいつを殺すと意気込むため、解かなければ集められた容疑者もろとも事務所を爆破し、解いても犯人と心中する。

この絶体絶命の状況下で機動隊が狙撃準備をしていることに気付いた世良真純はうまく男を窓際に誘導して男だけを殺させようとするが、蘭がそれを阻止

その行動には新一の信念や能力に対する絶対的な信頼がある・・・

 

このように工藤新一には「犯人が救われること」を第一信条に動いている、主人公ポイントが高い。

 

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コミックス90巻:FILE.957「裏切りの真相」

その行動に心を打たれたベルモットは工藤新一を宝物として認識する。

つまり、工藤新一の慈悲深い精神性こそが「シルバーブレット」になりうると考え、このことから読み取れるのはベルモットは「組織の壊滅」というより「あの方が救われること」を望んでいるのではないだろうか。

 

ベルモットの行動

ルバーブレットの活躍を望むベルモット、ではその望みのために具体的にどういう行動を起こしているのか。

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コミックス24巻::FILE.242「白の世界」

基本的には組織の命令に忠実である。

つまりは、ベルモットの行動のほとんどはあの方の意思を反映していると言っていい

 

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コミックス29巻:FILE.3「見えない恐怖」

これも、ベルモットが秘密主義なのではなく

「あの方が組織の構成員に行動を隠している(上記参照)」所作がジン(他メンバー)視点で「ベルモットが秘密主義者」に見えているというだけで

あの方の意思がベルモットに反映されている最たる例だろう

 

しかし、物語が進む中で「あの方の意思」と「ベルモットの言動」が解離しているシーンも見受けられる。

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

あの方主導で行っている薬の研究を「愚か」だと表現したり。

 

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

そもそも42巻の出来事(二元ミステリー)はあの方の意思とは反する行動である、とする描写がなされている。

しかし、灰原を殺そうとする行動そのものについては24巻(黒の組織との再会)や78巻(ミステリートレイン)で組織が積極的に行っているので、あの方の意思には反しない。

では、42巻におけるベルモットのどの行動が「あの方の意思に反し」たのだろうか

 

このように「あの方の意思を汲んだ行動」と「彼女本人の我を出してきた行動」を分けて考えることが、あの方へとつながるヒントなのではないだろうか。

 

 

┃FILE.4「APTX4869」

ベルモットの言動しかり、コナンが正体を隠して生きているにしろ、そのボスも同じように正体を隠して生きていて

黒尽くめ関連の話は全て杯戸町で起こっている、杯戸町の元ネタはロンドンに存在する公園ハイド・パーク

ハイド・パークと言えば有名な小説ジキルとハイドの死に場所、そしてジキルとハイドといえば二重人格を題材にした善の側面と悪の側面の二面性を描いた話。

そしてミステリーと言えば、客観的事実(犯人視点や事件の真実)と観測的事実(現場に残された証拠を推理する探偵の視点)との二面性のせめぎあいである。

このように名探偵コナンに置いてこの「二面性」というキーワードは切っても切れない存在であり

 

それはキーアイテムであるこの薬にもその二面性が存在する。

 

*二面性

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コミックス1巻:FILE.1「平成のホームズ」

組織内の人間(上層部以外の末端構成員)には「毒が検出されない毒薬」として認知されている。

 

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コミックス24巻:FILE.11「白の世界」

しかし、組織の古株であるピスコには「幼児化する薬」として認識されている。

 

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コミックス18巻:FILE.179「偽りの少女」

そして、開発していた彼女自身もそれが毒だとは気付いていなかった。

 

ではこの薬は何を目的として、具体的にどういう作用を起こすのが完成形なのか

その手がかりとなるのは上記の画像にもあるピスコの存在である

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コミックス24巻:FILE.242「白の世界」

この「素晴らしい!」という言葉は感嘆の言葉。

予測しなかったあり得ないことが起こった時に抱く「驚き」とは違い、予想しているか予め分かっていたことだが現実的には難しいことが起こり得た時に発するワード

つまり、ピスコは「薬が幼児化するもの」だと予め知っていたことになる。

しかし、このシーンに至る以前

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コミックス24巻:FILE.240「突然の別れ」

灰原を捕える際に、確実にシェリー(宮野志保)だと決め打ちしている節がある。

そのため「素晴らしい!」と口を漏らすなら、灰原を見つけた時に発するはず

このタイミングは気になるので、そうなった理由を幾つか列挙

 

・口では聞いていたが、実際目にして改めて感心した

薬の話を聞いていたとおり、シェリーが幼児化していたと確信するがあまりにファンタジーじみているので確信しつつも微妙に半信半疑という一見矛盾した感情を抱くも

暖炉から落ちてきた大人灰原(宮野志保)が幼児化する決定的瞬間を目撃したために口からこぼれた

まぁ、これが妥当ではないかなと思う。

 

・読者目線を意識した、演出上の都合

灰原が幼児化した姿だと知った段階では正体が明らかにされていなかったので

正体が明らかになる瞬間に改めて感心したという旨のセリフを言わせた。

演出的に一番熱いタイミングのセリフなので、多少の不自然さを無視して入れた。

 

・元の姿に戻った(幼児化解除)現象も薬の作用だと勘違いした。

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コミックス24巻:FILE.242「白の世界」

「でもまさかここまで進めていたとは…」というセリフも含め、灰原がシェリーの幼児化した姿だと推察した段階では

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ピスコの推察 

シェリーによく似た少女がいる→シェリーが幼児化した姿なのでは?

という情報量に過ぎなかったが

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このシーンで

幼児化したシェリーが老化(大人に戻る)

→その姿が組織に目撃され

→そしてその姿から再び幼児化する瞬間を肉眼で確認した。

 という情報量に変わる。

それを「ここまで進めていたとは」と表現するということは

 

 APTX4869の完成形とは若返りだけでなく、

老化するところまでがセットなのではないだろうか

ピスコはあの方に長年仕えている、なのでベルモットが介入してくるあたりではすでに組織の一員として身を置いていて、薬の詳細を聞いているのだから組織の内情についても幾つか知っているはずで

半世紀前から活動していて、シャロンは49歳周辺であるからちょうどその頃生まれている。ピスコは殺された時点で71歳なので半世紀前だと21歳

となるとベルモットの年齢がおかしいことに気づくはずである。

すると「あの薬」が「若返りの作用」を持つまでに成長していることは予め知っているはずなので、ただの幼児化に対して「ここまで進めていたとは」というのは少し不自然である。

つまり、「話で聞いていた効果」のうち「若返り」は達成されたことを知っていて、それによって灰原を特定。

その後、暖炉で「元の姿に戻ったシェリー」が「幼児化するシーン」を目撃し「若返り」だけでなく「老化(元の年齢に戻る)」効果も薬に付与されたこと知る(錯覚する)

それによる「ここまで進めていたとは」という感嘆の語であると

 

このことからAPTX4869という薬が、「若返り」や「不老」の薬ではなく、自分の年齢を操作する薬、つまり時の流れに逆らう毒薬なのではないかと推察される。

 

 

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コミックス24巻:FILE.240「白の世界」

そして、理論上知っていたそれが実現しつつあると錯覚したピスコはジンに射殺される。

これによってシェリー(灰原)の追跡がストップするためジンが無能扱いされているが

ジンは命令に忠実なだけで、ピスコに射殺命令を出したのは組織のボスである。

 

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コミックス78巻:FILE.823「ミステリートレイン〔排煙〕」

ここから読み取れる通り、やはり組織の上層部(あの方、RUM、ベルモット)以外の構成員に「薬の情報を知られない」ことが、あの方の意向の一つであり。

 「組織の末端の構成員に薬の詳細がバレないこと」>「シェリーの抹殺」

 という優先順位がついているのだろう。

灰原は「APTX4869の解毒薬」として元に戻る薬を開発しているが、奇しくもそれがAPTX4869を完成形に持っていく行為に等しいことに彼女は気付いていないのかもしれない。

 

 *薬の研究、その進度。

ピスコの「ここまで進めていたとは」発言を見るにAPTX4869は別名「出来損ないの名探偵」の通り、発展途上であることが伺える。

薬を飲んだ人間を見ても

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 コミックス18巻:FILE.179「偽りの少女」

 

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  コミックス89巻:FILE.948「握られたハサミ」

ほとんどの人間が死んでいる。

とすれば、APTX4869は未完成ゆえに人を死に至らしめる薬品なのではないだろうか

 

そして成功例である効果の一つ「若返り」の作用を受けているとされる人物は作中で

 

・工藤新一(江戸川コナン

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・宮野志保(灰原哀

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ベルモットシャロン・ヴィンヤード)

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・メアリー(領域外の妹)

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の4人で、何か共通点があるのかもしれない

 

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コミックス89巻:FILE.941「証言の真相」

メアリーと灰原の外見が似ていたり

 

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コミックス90巻:FILE.952「怪しき隣室には」

 

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コミックス85巻:FILE.898「緋色のエピローグ」

幼児化した工藤新一の母である工藤有希子の前髪がクリンとなってる所が似ていたり。

 

とある二人の母同士が姉妹だとわかったり・・・・・・。いろいろなことがつながりますね。

ダ・ヴィンチ 5月号

Q67:有希子と世良の母は姉妹ですか?
姉妹なのは有希子じゃなくて・・・ 


Q122:新一と世良さんて従妹同士ですか?
違います。

名探偵コナン70+SDB

 

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コミックス85巻:FILE.897「緋色の真相」

まぁこれは例外として灰原もいるんだな、という意味である可能性が高いが

灰原と薄い血の繋がりがあるという伏線の可能性もわずかながらにある。

 

このように幼児化する人間には何かしら生物学上の共通点がある(シャロンは。。。う~ん。。。)

 

組織が口封じするときは「家族や友達など関係者全員を殺す」のも「口封じする人間」を起点にして、血縁関係、遺伝的に共通部分がある家族や、まぁそのついでに友達など複数人を殺すことによって「APTX4869が適合する条件」を探っている目的も兼ねていると言えるだろう。 

 

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 コミックス89巻:FILE.948「握られたハサミ」

そして作中でも投薬リストの並び順にも規則性があることが推察されている

灰原は「血液型かも」と言っている、血液型をどこまで細かく分けるかにもよるが、工藤新一と毛利蘭のそれは一致していていることからコナンの血はさほどレアではないと仮定すると、レアではない血液型の一種に「若返りの作用」つまり死を免れるのであれば投薬した人の中からもう少し生存者がでてもおかしくないため

血液型で区分される根拠は薄い(組織が若返りする対象の規則性を見つけていない場合「とりあえず適当に血液型で分けるか」ということで便宜上血液型で分類されている可能性もある。)

 

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コミックス18巻:FILE.179「偽りの少女」

ただ、実験中のマウスですら一匹しか生存していないことを踏まえると(母数がどれくらいか分からないが)

相当限られた法則の枠でしか薬の適合者はいないのではないだろうか。

 

そして組織はその「規則性」を見つけるために、人体実験を始めた。

だがあの方は、構成員に「幼児化する薬」だということを知られたくない

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コミックス1巻:FILE.1「平成のホームズ」

そのため「証拠が検出されない毒薬」として構成員に使わせたのではないだろうか

元々殺す予定だった相手についでで使うので効率がよく、もし対象が幼児化した、つまり死を免れてしまった場合は「殺し損ねた」として幼児化に気付いてしまった構成員とともに抹殺する魂胆だったのだろうか。(ピスコを殺すように)

 

 では「なぜ毒が検出されない」ことに気付いたのか。

何かが「ある」ことを見つけるのはさほど難しくはないが、何かが「ない」ことを断定するのは困難を極める。ということはこの毒が死体から「ない」ことを見つけるには、被験者の体をスミズミまで調べ尽くした上での結論になる。

つまり、薬の投与した相手についてめちゃくちゃ調べまくっているということ。

 

そして「完全犯罪(証拠が残らない)」で得られる情報はもう一つある。

薬の不適合者(つまり若返らずに死ぬ人間)に証拠が残らないということは、死んだ(薬の規則性の対象外の)人間は微量でも若返らなかったということ。

薬を飲ませて死んだ人間がちょっとでも若返っていればそれは奇妙ではあるものの、証拠になるはずだからだ。

たとえば若返って肌の張りやツヤがよくなったとかだと、青酸カリで死んだ死体が血色よくなって唇がピンク色になる症状に似てたりするから、その辺を描いている作者が証拠の残らないというのであれば若返りの症状もないと見ていいだろう。

なので例えば、「若返りの薬だけど若返りが効きすぎて胎児になって死んだ」とかではなく

薬の適合がある(=規則性に当てはまる)→若返り(幼児化)

薬の適合がない(=規則性に当てはまらない)→そのまま死亡

という風に薬が効く効かないがはっきり別れているという点である。

 

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   コミックス18巻:FILE.179「偽りの少女」

 

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コミックス18巻:FILE.179「偽りの少女」

薬を作っていた灰原哀も「試作段階」だと評している。

 

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コミックス90巻:FILE.951「霊魂探偵」

となると、あの方は研究について焦りが出始めているのか、リスクを負って一般人に薬品を投与しまくっている。その結果、名探偵コナンが連載スタートしたわけだが。

ということはジンがもし、工藤新一の幼児化に気付いてしまったらあの方に抹殺されていたので、工藤新一に薬を飲ませた後、即退散して死亡を確認しなかったのは正しい判断と言える。

組織の内情をヘタに探らないことが長生きするコツであると知っているからこその上手な世渡り、さすがジンの兄貴。

バラ(殺)した相手の名前を忘れるようにしているのも、組織という暴れ馬を乗りこなす兄貴の殺し屋流テクニックなのかもしれない。

 

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コミックス20巻:FILE.191「遠くからの眼」

 

どうか!どうか、あと二つ質問させてください!黒ずくめの組織の目的とはナニ?APTX4869の作用から考えると、不老不死が怪しいのでは・・・・・・。


青山:「違います。確かにそう思っちやうよね。今ね、組織の中では大変なことが起こっていますよ。

ダ・ヴィンチ 5月号

その焦りが、「組織の大変なこと」につながっているのかもしれない。

この章をまとめると

・APTX4869は若返りではなく服用者の年齢を操作する薬なのでは

・そして現段階で研究は発展途上であり、一部の効果である「若返り」しか発現していない

・「若返り」が作用する人間は限られた一部のみで、それ以外は証拠が残らず死に至る

・あの方はその法則性を見つけるために、できるだけ多くの一般人を巻き込み投薬実験を開始する

・しかし、あの方は「薬の効果をメンバーに知られたくない」

・そのため「新開発した毒薬」と偽って構成員に持たせている

 

一休さんにこんな話あったな(水飴のやつ)

 

┃FILE.5「灰原の作っている薬」

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コミックス89巻:FILE.948「握られたハサミ」

これを考察するにあたっての手がかりとなるのは上記で示した通り

・組織の最終目的の「死者を蘇らせる」ということ

・灰原のセリフ

ベルモットの言動

ここから演繹する必要がある。

 

・灰原のセリフ

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コミックス38巻:FILE.384「意外なお宝」

最終目標である「死者を蘇らせる」であったり、APTX4869の「年齢を操作する」という効果は割りと誰でも価値を見いだせる物である。

灰原の研究(=灰原の開発している薬)は大衆の需要はないものの、組織の命令によって作らされているものですから「死者を蘇らせる」過程で重要な役割を果たすもの。それでいて殆どの人が価値を見いだせない単一デバイスであることが分かる。

日本を小さな国(島国)だと定義するならば、小さな国は作中他にもう一つ存在します。

それはイギリス。灰原の出生地でありホームズの出身地でもある。

組織関連の話になると微妙に絡んでくるこの国のことも考慮に入れながら、小さな国の女の子と表現したのかもしれない。

 

 

ベルモットの言動

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

組織の研究について隠しきれない敵対心を露わにするベルモット

注目すべきは「愚か」だと表現している点

愚かというのは「馬鹿げている」という意味ですね。

同じようなセリフを発したシーンを探すと

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コミックス42巻:FILE.433「仮面の下の真実」

「証人保護プログラム」について「馬鹿げた制度」だと言っている。

これが思春期みたいな何でもかんでも見下す癖ではなければ、確実に意味を持った悪意で同じ表現を用いている。

あの方の研究→愚か 証人保護プログラム→馬鹿げている

つまり、あの方主導の研究のうちいくらかは「証人保護プログラム」と同じような性質を持っていると思われる。

だがベルモットという存在自体、名前と住所を変え別人になりすませる「証人保護プログラム」のようなものなのに、なぜここまでの嫌悪感を示すのだろうか。

 

・組織の最終目的の「死者を蘇らせる」ということ

証人保護プログラムのような性質を持ち、かつ死者を蘇らせる過程に不可欠であり、医学知識や生理学的知見によって成り立つ薬。

これを考えるにあたって、発想の着眼点としては

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APTX4869が縦の時間軸を司る薬ならば、

灰原が作らされていた薬は

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このように横軸に作用するのではないだろうか。

これによって生物学的に別人になることが出来る。APTX4869で年齢を支配しこの薬で体型を支配する。

 

灰原が作らされていた薬は「人間の遺伝子情報を書き換える」能力を持っているのではないだろうか。

それによって、細胞が入れ替わる過程でどんどん他人になっていくという恐ろしい薬。

これを仕えば殺人を犯した後に科学的に別人に成れるのだから、殺意という心を蝕む一種の「証拠の残らない毒薬」にもなりうる。

 

そうすると、組織に追われている灰原、幼少期のジョディや大きな罪を犯して逃亡中の犯罪者のようなごく限られた人間にしか価値の見いだせない薬としてつじつまも合う。

 

ちょうど薬の詳細について明らかになる連載時期には、ES細胞が発明されていて大衆的にも医学界にもかなり話題になったでしょうから、医者の弟を持つ作者として作品に取り入れようというセンサーが働くのは作家のサガなのではないだろうか

そしてあの方は別人として生きるための参考として、その手の道に長けているベルモットをお気に入りとして関係を密にしていた。

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コミックス92巻:FILE.974「さざ波の魔法使い」

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コミックス67巻:FILE.704「静かなる戦い」

赤井秀一の父、赤井務武とジンの目元が似ているのと

メアリーがいきなり夫の赤井務武のような口調になったり、赤井務武の死体がないのもこれ絡みのような気がする。

 

 

 

 ┃FILE.6「プログラムソフト」

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コミックス37巻:FILE.380「白い雪…黒い影…」

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コミックス37巻:FILE.380「白い雪…黒い影…」

年齢を支配し、体型を支配することで肉体的にどんな人間でも作れるようになる。

それが死体に作用させれば、死体をどんな人間にでも作り変えることが出来る。

すると後は消去法で検討がつくだろう。

肉体という器ができたのだから、あとは魂を吹き込むだけ。

・世界中から有能なプログラマーを集め

・2002年→2012年と時をまたいでも実現し得ない情報技術

・薬のような考証はしていないだろう→現実性を無視したファンタジーである可能性が高い

 

 このことから組織は魂つまり、「人間の脳」をプログラミングしているのではないだろうか。

 

と聞くと真っ先に思い浮かぶのは

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コミックス8巻:FILE.77「落下地点の秘密」

自分のプログラムソフトを息子と名付けていたこの男、金城玄一郎(74)。

そう、死体を好みの女の子に変身させAPTX4869で女子高生まで若返らせ、プログラムソフトで魂を与える女子高生極楽大作戦・・・

というのは冗談で、女子高生極楽大作戦なら娘と表現するはず。

息子というのは少々引っかかる。

そしてこの回は

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コミックス8巻:FILE.76「風のいたずら」

アガサ博士が今後犯人になるような伏線が張られたシリーズ(事件)でもある。

とはいえ、アガサ博士がこの時点で黒幕だったとしても変えられている可能性があるので(8巻だし)

伏線は腐っている可能性が高い。

 

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コミックス37巻:FILE.377「暗黒の足跡①」

板倉卓はコンピューターグラフィックスつまりCGで有名だったということは

彼は視覚情報を処理するプログラムを担当していたのかもしれない。

 

 

 ┃FILE.6「灰原の殺し方」

黒の組織のメンバーが行動を起こして灰原を殺しにかかってきたのは

黒の組織との再会(24巻)

・満月の夜の二元ミステリー(42巻)

・漆黒の特急 (ミステリートレイン)(78巻)

 

で、あの方の意向とは少しずれる場面が幾つかある。

 

黒の組織との再会(24巻)

たまたま組織の車を見つけたコナンは盗聴器を仕掛け、杯戸シティホテルで誰かの暗殺を企てていることを知る。有能なジンは盗聴器に気づき、組織を裏切ったシェリー(灰原哀)が仕掛けた物だと推察。

コナンと灰原は組織の手がかりを掴むためにホテルに潜入、すると組織のメンバーピスコが不正の疑惑がかけられていた国会議員を暗殺。ピスコの正体を暴こうとコナンは現場を捜査する

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コミックス24巻:FILE.240「突然の別れ」

灰原哀シェリーの幼児化した姿だと確信したピスコに灰原哀が拉致される。

コナンはとっさに暗殺の容疑がかかっている者数人を工藤新一の声を使って警察に足止めさせる。その間、灰原哀はどこか組織が抑えていた酒蔵に監禁され

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コミックス24巻:FILE.11「白の世界」

 

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コミックス24巻:FILE.240「白の世界」

コナンが居場所を突き止め救出、脱出した後、酒蔵にジンがやってきて

「あの方直々の命令」としてピスコを射殺する。

 

ピスコを射殺したのは例によって「幼児化が他の構成員にバレないため」であるがこの時、あの方の状況としては数パターン存在する。

 

①初めから幼児化を知っていた場合

これはアガサ博士が黒幕だったパティーンのやつですね

他にも工藤優作や宮野明美が黒幕だった場合にこの状況になる

あの方として議員の暗殺を命じるも、意図せずやってきた灰原が組織にバレたので慌てて口を封じたという構図になります。

 

②この時、初めて幼児化を知った場合

これはアガサ博士が黒幕じゃないパティーンですね

組織の活動をしていたら、たまたま幼児化している灰原を見つけた情報が入ったので構成員の口を慌てて封じたという構図になります。

 

僕的には「初期段階でアガサ博士にアタリをつけていたが、後に長期連載になると察して変えただろう派」なので①→②に変えたのだと思います。

 

そしてこのシリーズのラストで

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コミックス24巻:FILE.240「白の世界」

ベルモットも幼児化に気付いた描写があります。

おそらくこれは灰原(シェリー)というよりも江戸川コナン(工藤新一)の幼児化に気づいた感じがします。

 

満月の夜の二元ミステリー(42巻)

その後

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コミックス29巻:FILE.3「見えない恐怖」

 

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 コミックス29巻:FILE.3「見えない恐怖」

ベルモットが新出先生になりすまし、コナン周辺を漁っている

中々灰原(シェリー)を見つけられないのは、灰原が内科検診を回避したりしていたためだろう

 

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コミックス41巻:FILE.422「逃れられないターゲット」

そして数巻飛ばして発見される。

 

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

その後、即座に灰原(変装したコナンだが)を誘拐しようとするがジョディ捜査官に阻まれ、防波堤で銃撃戦を繰り広げる。

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コミックス42巻:FILE.434「ラットゥンアップル」

結局、灰原を殺せなかったがこの殺しはあの方の「自由にさせすぎた」という発言からしてあの方の意向にはそぐわなかった。

 

・漆黒の特急 (ミステリートレイン)(78巻)

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コミックス77巻:FILE.817「灯下の孤影」

そして、ある事件で巨大化(解毒)セざるを得なかった灰原(シェリー)の存在が、組織の構成員バーボンに確認され、その右手の指輪にはミステリートレインのパスリングがついていることを知られる。

 

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コミックス78巻:FILE.824「ミステリートレイン〔終点〕」

そして、ミステリートレインに追い詰められた灰原は周りの人に危害を加えないため(組織は殺した相手の身内ごと殲滅する)解毒薬を飲み、巨大化して自分だけが死ぬ道を選ぶ

そこまで読んだベルモットは逃げ込むであろう貨物列車に爆弾を仕掛け大人になったシェリーを殺そうとする。

 

この時、あの方はベルモットのやり方についてケチをつけてこなかった。

ということは、大人になったシェリーを殺すことについては異論はない

つまり

黒の組織との再会(24巻)

シェリーの状態で殺そうとしたジン(あの方の意向)

→灰原のまま殺そうとした(?)ピスコ(あの方の意向に反するため処刑)

・満月の夜の二元ミステリー(42巻)

→灰原のまま殺そうとしたベルモットあの方の意向に反する

・漆黒の特急 (ミステリートレイン)(78巻)

シェリーの状態で殺そうとした(あの方の意向)

 

こういうことである

それが意味するのは、やはり「構成員に幼児化を隠すため」だろう。

 

現に組織がある程度の統率が取れていたミステリートレイン編ではあの方が口を出す描写がなかった。

まぁそれは

あの方と連絡を取ることが困難な状況に陥っていただけかもしれないが・・・

 

二元ミステリー(42巻)にてあの方はベルモットのやり方についてよく思っていなかったので、そのタイミングで「シェリーの始末する手段」を指導していたために

今回口を出さなくても済むようにしていたと。

 

ではなぜ「あの方と音信不通なのか」

 

 

 

 

 

ミステリートレインに乗車していたから

 

 

 

 

 

乗車していた中での主要キャラは

毛利小五郎

毛利蘭    モノローグだと恋愛一色

鈴木園子   コナンをガキ扱いする傍白がある

阿笠博士

少年探偵団

ベルモット  周りに人がいないのにあの方のメールを自演する必要がない

灰原哀    組織を畏れる独白がある。

怪盗キッド  作家として選ばないだろう

工藤有希子  シャロンベルモット)の行く末を案じる独白がある

赤井秀一   過去が明らかになっていて、組織を敵視する独白がある

世良真純   過去が明らかになっている

安室透    組織を敵視する独白がある

ということになる

この中で最も怪しいのは阿笠博士だが、その裏をかいて少年探偵団。

 

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コミックス43巻:FILE.438「忘れられた携帯電話」

ここから毛利小五郎も除外

 

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コミックス77巻:FILE.817「灯下の孤影」

 

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コミックス78巻:FILE.820「ミステリートレイン〔一等〕」

となると、ミステリートレインに組織を呼ぶ原因を作ったこの円谷光彦という男がかなり怪しくなってくる。

ベルモット同様あの方も性格を正確にトレースしているが、灰原を殺す手順についてはゲーム理論的に最善手を打ってくる。

 

 

 

 ┃FILE.7「入れ替わり」

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コミックス67巻:FILE.8「静かなる戦い」

慎重であることと大胆であることは矛盾しない、石橋を叩いたあとにはその道を歩くことになるから。

 

元々黒幕をアガサ博士だと設定していて、後から変えたのであれば、アガサ博士を黒幕と定めていた期間に出てきた初期メンバー(コナンの身内であったり、少年探偵団など)は後付しづらいのではないか

アガサ博士から変えた後に新キャラとして黒幕を出すのが筋・・・という心理を逆手に取る。

 

その手段が入れ替わり

初期メンバーとして昔からいるので黒幕ではないだろうという人物と成り代わることによって疑いの矛先をそらす。

入れ替わりと言えば「怪盗キッド

彼は味方キャラに入れ替わることで、仲間を翻弄しながら目当ての宝石に近づく。

そんな彼の変装対策として頬をつねるという荒業もあるが、基本的には推理で解かれる。

その推理の上で、無条件に除外されてしまう対象がいる。

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コミックス68巻:FILE.712「青龍」

 

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コミックス68巻:FILE.715「玄武」

子供に成り済ますことがまるで不可能と言わんばかりの暗示がかけられている。

なので作中で、怪盗キッドが出てきて子供がつねられたことは一度もない

 

とはいえ、子供だといくら気をつけていようと顔に傷がつく機会はいくらでもある。

現にAPTX4869で身体能力すらも子供のまま(メアリーは特殊な技能を持っているため例外か?)であることは早い段階で明かされている。

となると慎重居士であるあの方が、キッドやベルモットのような変装術で子供に化けるという大きいリスクを背負うはずがない。

 

ということは、「科学的に別人になれる薬」を投薬し「APTX4869」で幼児化している可能性が高い。

すでに「科学的に別人になれる薬(灰原が研究していた薬)」が完成されている根拠として、

完成されていると仮定すると

・すでに完成したため灰原が用済みになったから殺そうとしている(組織の秘密を口封じする必要もあるため)

・遺伝子情報をいじれるため、APTX4869が試作段階だったとしてもどんな人間に作用するのか狭い範囲でもかまわないから成功例が欲しくて一般人に乱用した。(→それによってコナンが生まれる)

といろいろ辻褄が合う

例えば試作段階(現段階)のAPTX4869が「血液がAB型」にしか効かないという条件があった場合

「遺伝子情報をいじる薬でAB型になる(条件を満たす)」→「APTX4869で幼児化」→「遺伝子情報をいじる薬で別人になる

というコンボ技で誰にでも成ることが出来る。

 

そして「石橋を叩く」ため、ベルモットを新出智明に成り済ませ先に潜り込ませた。

 

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コミックス29巻:FILE.3「見えない恐怖」

そして、内科検診という名目で新出智明(ベルモット)が小学校内に侵入し、あの方に成り済ませる子供の身体情報を得た。

その情報を元に「科学的に別人になる薬」と「APTX4869」で幼児化したのだ。

 

おそらくあの方は24巻「黒の組織との再会(ピスコ編)」でシェリーが幼児化していることに気付き、同じくそれに気づいたピスコの口を封じた。

そして、ベルモットは逆にコナンが工藤新一の幼児化した姿じゃないかと勘ぐる。

あの方はベルモットに幼児化したシェリー(灰原)を探すように命じる

ベルモットは真っ先にコナンの周りを洗い始めたため、あの方も工藤新一の幼児化に気づく。

するとあの方は研究の進度を確認するため虎穴(コナンの身内)に入ろうとする

そのためターゲットを探すために内科検診をする(29巻のバスジャック編以前)

そして実際に入れ替わる。

入れ替わったため、ボスとの連絡が取りにくくなりベルモットが単独行動を起こす

そして42巻にてあの方「自由にさせすぎたようだ」という発言

 

青山:「違います。確かにそう思っちやうよね。今ね、組織の中では大変なことが起こっていますよ。」

ダ・ヴィンチ 5月号

この大変なことというのは、ボス不在で命令系統が混乱していて上層部は幼児化を隠していますから、おそらくは内戦のようなことが起こっているのでは

 

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コミックス85巻:FILE.898「緋色のエピローグ」

そして今現在、ベルモットボスの代理(影武者)としてボスの名前を使って命令を出せる立場にあるのではないでしょうか

すると内戦を起こしている反乱分子はベルモットの命を狙いますから

この情報を利用して安室透はベルモットに自分に手が出せないように保険をかけている。

 

 

 ┃FILE.8「誰に成り済ますか」

以上のことから少年探偵団のメンバーが非情に怪しくなってくるのですが

とすれば一番の知性を持つ光彦がターゲットとして最適である

 

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コミックス39巻:FILE.398「引きさかれた友情①」

 

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コミックス55巻:FILE.567「元太のシュート」

これらのモノローグがあるキャラクターは除き

残る光彦のモノローグのシーンを探すと

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コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

 

 

 ┃FILE.9「消えた光彦」

35巻の中盤に「消えた光彦」という回がある

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コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

 

最近光彦を見かけないことに気づき、光彦を探し始める。

手がかりを辿っていくと群馬県にたどり着く。

 

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コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

 

そしてバッジを追跡していくと森のなかにいることが判明し、森を散策する。

すると

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  コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

山村刑事がなにやら森を探索している様子

 

f:id:zaqmju7:20170414073902j:plain コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

 

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 コミックス35巻:FILE.358「消えた光彦①」

 なんと光彦が失踪した森には偶然なのか逃亡中の連続殺人犯が潜んでいる

 

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  コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

 そして、組織の末端構成員であることが説明される

 

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 コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

 

あの方のおかげなのか、この沼淵は組織特有の臭いを感じない。

 

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コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

そして組織の末端と光彦が接触してしまう。

 

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コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

 

 

 

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 コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

 

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  コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

しかしその後、警察官の元に沼淵が現れ光彦は無傷で解放される。

さらにここにはネット上で腹心のRUM疑惑がかけられている山村刑事がいる。

しかも組織のメンバーだった沼淵を森で逃がすというミスまで犯している

本当にミスなのか・・・?

 

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 コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

 そして光彦が県外の森のなかに来た理由は「歩美ちゃんと灰原がホタルを見たい」といったから捕まえに来たという。

さらに沼淵が光彦を無傷で開放した理由について

 

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 コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

こいつはただ死刑になるから最後にホタルを見に来ただけだと推理する。

 

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コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

そのことにより、このセリフも「ワシと同じでホタルを見に来たんやな」という風に捕らえられる。

 

が、これはあくまでコナンの推理である。

まず連続殺人犯が森のなかにいるというだけでも十分演出として成り立つ。

事実、普通の殺人犯に歩美ちゃんが犯人に襲われたり(お尻のマークを探せ!)。犯行を目撃した元太が命を狙われたり(元太少年の災難)した時は普通の動機を持つ普通の犯罪者だったのに(普通の犯罪者ってなんだよ)

なぜ光彦の時だけ過去の事件のサブキャラ、しかも一度捕まったキャラを組織の人間として後づけして再登場させる必要があったのか。

これは、一応黒づくめの組織というワードを使わないとフェアじゃないと作者が思ったからではないだろうか。

こっそり入れ替わって伏線を入れるだけにとどめても良かったが、あえて攻めの姿勢を見せバレないギリギリのラインで描写したのだ。

 

 

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コミックス35巻:FILE.359「消えた光彦②」

つまり、この「おまえはワシとおんなじや」というセリフは

 

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 コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

この経歴からおまえは(組織に人生狂わされた)ワシとおんなじやという台詞になる

 

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  コミックス35巻:FILE.360「消えた光彦③」

そして、声がおかしくなっているのは、喋り方を指摘されないための保険。

 

 

 

 

そう、この回であの方は光彦に成り代わったのだ

 

実際、これを期に光彦がモノローグで表現したことは一度もない。

ただ、本物の光彦はどうなったのか

殺されたのか、それとも定期的に光彦と成り代わっているだけで本物は生かされているのか、詳細は不明。

でも作者がハッピーエンドになると言っているので、本物の光彦はご都合主義的に何処かで生きているのだろう

 

24巻 あの方がシェリーの幼児化に気づく 

   (この段階ではアガサが黒幕かも)

   ベルモットがコナンを起点にシェリーを捜索 

   (この辺で黒幕をアガサから外したか)

29巻 新出智明の眼鏡のフレームが二本になる

   この段階で新出智明と入れ替わったか(本物はFBIが擬装死し保護)

   ベルモットが帝丹小学校で内科検診を行った(光彦にアタリをつける)

35巻 あの方が光彦に成り代わる。

   それにより連絡手段が制限される

42巻 ベルモットが単独行動を行い、正体が発覚する

   「自由にさせすぎたようだ」というメッセージを受け取る

53巻 作者「黒幕は登場した人物の中にいます。」

 

となる

光彦に成り代わったあの方は誰なんだと言われても、そこはいくらでも変えられるのでなんとも言えない

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コミックス21巻:FILE.204「最初の挨拶」

個人的には

クロウ→カラス→七つの子→黒の組織

組織関連の話は杯戸町で起こる→ジキルとハイドのハイド氏の本名はエドワード・ハイド

ハイド(hyde)はhide(隠れる)をかけたものになっており

エドワードは光彦に潜んでいるから、エドワード・ハイド

 

みたいな小五郎レベルのガバガバ推理しかできん(この記事も十分麻酔銃打たれるレベルだろ)

 

あとは大黒廉太郎とか烏丸蓮耶とかが光彦になってるんじゃないですかね

 

そしてあの方が「少年探偵団ではない」という作者の発言もミスリード

少年探偵団である光彦は本物として存在していて、それに化けているのだから

さらに「あの方」や「黒幕」という呼称は個人を特定するものとして共通理解で使われていますが、厳密には役職というかキャラクターの立ち位置を表す言葉にすぎない。

つまり、「新出先生はベルモット(が化けた姿)だよ」という表現は成立しても

「新出先生は黒ずくめのメンバーだよ」とはならない。

それと同じで「光彦はエドワード・クロウ(が化けた姿)だよ」という表現は成立しても

「光彦はあの方(黒幕)だよ」とはならない。その言葉の綾を利用した

「光彦はあの方じゃないよ」なのだ

 

 

 

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コミックス20巻:FILE.191「遠くからの眼」

動機としては「焦っちゃダメ、時の流れに逆らおうとすれば人は罰を受ける」というセリフから

老衰で弱った大切な人(妻?)を助けるためにAPTX4869を作って投与したが、法則外の体だったために死亡

半世紀前では若返りだけが目的だったが、大切な人が死んだために「時の流れに逆らい死者を蘇らせる」ことが目的になった

そのことについて詳しく知らない宮野(灰原)の親はずっとAPTX4869の開発を任されていたので「半世紀前からのプロジェクト」だと錯覚している。

 

ちなみに

佐藤:ボスはいつくらいから決めていたんですか?


青山:ああ・・・うーん、まあね、このあたりかな。(単行本のある巻を取り上げる)


一同:おおおー!!大ヒントじゃないですか!


佐藤:これはダメだ。その巻読んだらわかっちゃう。いっちゃダメです。

 

ダ・ヴィンチ 2014年 05月号

 その巻読んだら分かっちゃうっていう言葉は、「この時考えてただけで伏線もクソもないよ」という巻を指してたら普通発しないはず。

つまり、直接的な伏線が張られている箇所で53巻より下

ということはこの「消えた光彦」35巻 。

 

 

ベルモットの過去編も収録していてヒジョ~に怪しい巻

 

 

そして子供として暮らした日々を餌に工藤新一が説得することによって

あの方は救われたとさ

おしまい