はなくそモグモグ

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ハンタの王位継承戦を考察(401,402話)

簡単なあらすじ

念講習参加者として第1王子ベンジャミン私設兵のヒュリコフは14王子室(クラピカ陣営)への入室に成功。

その際、念講習参加者(つまり非念能力者であるはず)にも関わらず念が使えることを隠している者が4人いることに気づく。

1人は11人いる!サイレントマジョリティーによって寄生された第10王子カチョウの従者ロベリーと、第9王子ハルケンブルグの念獣の能力によって精孔を開かれた同王子私設兵のユヒライとシェジュール、そして上手くカモフラージュしている"手練れ"であった。

したがって、読者目線ではあと一人隠れ念能力者が開示されたとき、11人いる!サイレントマジョリティーの使い手である可能性が高いことが示唆されていた。

 

そして始まった401話

コミックス35巻:No.369「限界」

いきなり第5王子ツベッパ私設兵のロンギが「水見式は不要です 私は念能力を使えますから」と隠れ念能力者であることを明かす。

そして「あの蛇の能力は私ではありません」とサラッと11人いる!サイレントマジョリティーの犯人探しの論点からはずれる。

まず連載再開でいきなりこの話から読んだ人からすれば、11人いる!サイレントマジョリティーのことすら覚えてないのだろうが・・・

続けてロンギは「今からこの証明と・・・」として自分の念能力(透明言葉ゲッコウジョウレイ)を明かす。

論理的に事実を整理すれば、自分の持つ念能力の開示がただちに11人いる!サイレントマジョリティー使い手ではないことを意味しない。クラピカのような複数の能力持ちである可能性はさることながら、そもそも透明言葉ゲッコウジョウレイの能力に「賞与」というシステムがあり、相手の契約履行に対して同能力を貸与することができる。

つまり、ロンギ自身が第三者の同能力の「賞与」によって使える状態にあり、自身の本来の能力を隠している。という可能性は存在する。

事実「蛇の能力は私ではありません」のときには鎖を出していないからである。

 

しかしながら、僕自身の考察としては11人いる!サイレントマジョリティーは外部犯だと考えているので彼女の供述は正と考える。

 

 

11人いる!サイレントマジョリティー考察

まず、誰も覚えてないと思うが、第一の犯行では

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コミックス34巻:No.359「出航」

ウッディー(上位王妃による監視者)が殺害されている

そして第二の犯行では

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コミックス34巻:No.359「出航」

4人の上位王妃による監視者が殺害されている。

この時、室内には第14王子ワブルの護衛10人(15-5)のみである。

そして第三の犯行では第13王子マラヤームの護衛(第7王妃セヴァンチ所属兵)が殺害される、この時、第10王子カチョウ従者のロベリーに寄生している旨の描写がなされる。

その後、ウッディーと同じ場所で第4王子ツェリードニヒ私設兵のミュハンが殺害される。

 

ここで、第一,二の犯行と第三,四の犯行を、前期、後期と分けた時に

4つの場合分けがなされる。

 

   第一,二犯行   第三,四犯行 
 パターン①   部屋内から  部屋内から
 パターン②  部屋内から  部屋外から
 パターン③  部屋外から  部屋内から
 パターン④  部屋外から  部屋外から

 

おそらく、11人いる!サイレントマジョリティーが念講習参加者の中にいるという考察が主流なのは

ヒュリコフがパターン①,③を示唆させ

クラピカがパターン①,②,③を示唆させるモノローグを出したためだ

コミックス35巻:No.370「観察」

 

ハンタを読むコツ(お前はプロ読者なのか?)として、各キャラクターはゲーム理論のプレイヤーのように考察は正確に行われるということだ。

すなわち、キャラクターの考察が事実と異なる場合、それは情報の不足を意味する。

ヒュリコフが念講習参加者に容疑者を限定したのは、第一、第二の犯行を知らないから

そしてクラピカが内部犯を想定したのは、第一、第二の犯行から生き残っている第14王子ワブルの護衛の線を拭えなかったからだ。

この話掲載時点の2017年9月18日で休載に突入する。

そして年明けの2018年1月末に371話「任務」から連載再開となる。

間が空いたが当然のようにシナリオが地続きであるため、大半の読者がこの辺の情報を漏らしているのだ。

371話ではクラピカが導く薬指の鎖ダウジングチェーンを使い、ビルとシマノに白確を出す。(人狼の占い師のようにシステム上無実であることが証明された)

そして一話戻り、王子の念獣じゃないことがクラピカとバビマイナの共通認識であることが描写される。

コミックス35巻:No.370「観察」

つまり、である。

第一、第二犯行時点からの生き残りは

ワブル(王子)、オイト(王妃)、クラピカ、ビル、シマノであり

 

ワブル(王子)→王子の念獣ではない。座敷人形黒ぼっこのモノローグでは発話ができているため白

オイト(王妃)→スチールチェーンから念に目覚めた描写があり、ヒュリコフの感知から逃れている。

クラピカ→読者目線から、メタ的に白

ビル導く薬指の鎖ダウジングチェーンにより白

シマノ導く薬指の鎖ダウジングチェーンにより白

 

したがって

 

   第一,二犯行   第三,四犯行 
 パターン①   部屋内から  部屋内から
 パターン②  部屋内から  部屋外から
 パターン③  部屋外から  部屋内から
 パターン④  部屋外から  部屋外から

 

パターン①,②はありえないのである(第一,第二犯行時の14王室関係者は死ぬか白確がでているため)

ここで一つの事実が確定する。

11人いる!サイレントマジョリティーは部屋外から発動可能。

ということだ。

さらに

コミックス35巻:No.370「観察」

被念能力者であるサカタ(第3王子私設兵)が拳銃でツチボッコを迎撃している点と

同話座敷人形黒ぼっこのモノローグ

(不測の事態で座敷人形黒ぼっこが一人も殺さず強制解除されると呪いが術者に帰ってきてしまう・・・)

とある。

つまり被念能力者でも迎撃できる念獣の召喚に、0キルだと反動が来る制約を課しているのである。

そして第一、第三の遺体はトイレで見つかっている。

すなわち、被念能力者を不意打ちしないと確殺できない念能力なのである。

強化系がメモリの無駄遣いでもしてない限り、そこまで低い出力は逆に出せないだろう。

(まぁベンジャミン私設兵の念能力等――言わばまともな念教育を受けてないカキン側の念能力者達――はどれも残念性能ではあるが)

これは、相当な遠距離(部屋外)から撃っているが故の出力の低さといえる。

 

つまり11人いる!サイレントマジョリティーの能力を解釈すると

・1名の他者に寄生する(寄生された側は座敷人形黒ぼっこが見えるようになる)

座敷人形黒ぼっこは術者と視覚または聴覚が共有されている(座敷人形黒ぼっこを通して念が見えているのは確定)

・能力発動時、寄生先を起点として近い順から10名が攻撃対象となる。

呪唇白蛇ツチボッコを4匹召喚し、1~4人に襲いかかることができる。

・0キルで能力解除(1キルも取れないまま呪唇白蛇ツチボッコが無力化)した場合、術者に呪唇白蛇ツチボッコが襲いかかる。(制約)

 

ということになる。

つまり11人いる!サイレントマジョリティーの容疑者は

念講習前に第10王子カチョウ従者のロベリーに接触でき(第三の犯行)、かつ出港直後に第14王子ワブルの護衛(従者含む15人)の誰かに接触できた人物である。(容疑者の条件A)

もちろん、それがパターン③を否定する根拠にはならない。

例えば、念講習参加者かつ念能力者であるベレレインテ(第13王子マラヤーム護衛兼プロハンター)も容疑者の条件Aを満たす。

しかし、室外から撃てる能力失敗したときに自分に帰ってくる(つまり、0キルだったら限りなく怪しい容疑者となるか死ぬ)状況下でパターン③をとるのは不合理的すぎる。むしろパターン③である理由が別付けで必要なくらいだ。

そして、被害者のほとんどが王妃私設兵(6/7名)+第4王子ツェリードニヒ私設兵1名であることから、ハンター陣営が殺す動機はない。

そう考えると、パターン④が自然だ。

 

となると外部犯の手がかりとしては

コミックス38巻:No.400「秘匿」

第6王子タイソンが下位王子に経典を配ったとの描写があり、第6王子タイソン私設兵が本を配る際に従者と接触し寄生したと考えることもできる。

その際念能力者であることが確定しているのはジュリアーノであるが、まぁ憶測の域を出ないだろう。

 

『彼にそれが可能』であることは『彼以外にそれが不可能』を意味しない。

したがって、アリバイや他の情報開示によって状況は全然変わりうる。

つまるところ、犯人特定の確信には至っていないという訳だが。

考察の一助になれば幸いだ。

 

ビヨンドNTRネテロ考察

No.401「月光」

 

401話時点で、詛贄者ソエモノ探しと王子の中のビヨンドの実子――またはそれがいないこと――探しというサブクエが追加された。

ハンハンをマダミスと捉えたときに(例えるな)、この要素がもたらすシナリオ上の意味としては、私設兵のグレー化が挙げられる。

 

例えば、先程の11人いる!サイレントマジョリティー考察もそうだ。

呪唇白蛇ツチボッコ第4王子ツェリードニヒ私設兵を殺害したこと、ヒュリコフ(第1王子ベンジャミン私設兵)に(――っていうイキリ面してるんだろうな…)とモノローグを出したことで、

第1王子ベンジャミン, 第4王子ツェリードニヒ私設兵は容疑者が外れたと考えることができた。

つまり、各王子私設兵達は無条件に味方となり裏切らないという暗黙の理解があったからだ。

 

しかし、ここで詛贄者ソエモノという要素が追加されたことで、その前提は崩れた。

人狼において、狂人のいる村といない村とでは占い師や霊媒師の白出しのニュアンスが変わってくるようなものだ。

そしてそれは作者自身が論理破綻を回避するための設定追加とも言える。私設兵同士が無条件に協力する。という前提があると論理的に整合を取るのが難しい場面も出てくる(リハンのような情報共有しない事が理になる能力者が出てくるのもこのような意図があるだろう)

 

さて、余談はおいて×おいて

どの王子がビヨンドNTRネテロの息子か

個人的にはあまりにもツェリードニヒ(第4王子)すぎて、ミスリードを疑うレベルだ。

本命ツェリ、対抗カミーラといったところだろうか

 

No.401「月光」

まずこの"30年程前"というキーワード

 

 コミックス32巻:No.340「特命」

30年ほど前に起きた"真林館事件を機に帝国社会主義から議会民主主義へとシフトした"とされるチードルの説明と符合する。

つまり、ナスビーを決めた"前回"の壺中卵の儀のことである。

「歴史上最も静かな革命」というのがキナクサすぎるが、今回の儀のようにとんでもない量の公文書が偽造されているものと思われる。

ビヨンドが前回の壺中卵の儀――今回のものと形式が同じだという前提ではあるが――を知っていたのであれば、傾向と対策を練ることができる。

ちゃんと読んでる人なら何となく理解できると思うが、王位継承戦は王妃ゲーなのである。

上位王妃が下位王妃の子どもににつく15人の護衛の枠に王妃直属兵をねじ込む(派遣する)ことができるシステムがその代表例だ。

詳しい内容を忘れた方は7年前から更新されてない過去の解説記事を参照されたい。

ハンタの王位継承戦を解説② ~王位継承にまつわる設定 - はなくそモグモグ

つまり、ビヨンドの息子を王子としてねじ込むならば、上位王妃の方が良い。

 

 コミックス36巻  :No.374「能力」から画像を編集してまとめた

と考えたときに、ベンジャミン(第1王子)の母親がウンマなのはわかる。

カミーラ(第2王子)の母親がドゥアズルなのもわかる。

チョウライ(第3王子)も肌の色からして断定して差し支えないだろう。

しかし、ツェリードニヒはどう考えてもウンマ顔ではない(ウンマ顔ってなんだよ)

ただ、それだけでは根拠に薄いのはもちろんだ。

ビヨンドNTRネテロとウンマの間にできた子で、父親似の可能性だってある。

しかし、402話で気になる描写が挿入される。

No.402「手紙」

第10王子カチョウの手紙(実際には司法省リーク)にて「第1王子ベンジャミンの秘密」「第9王子ハルケンブルグの出生の真実」について書かれていることがわかる。

そう、皆さんもおわかりのことだろう。

 

 コミックス37巻:No.386「仮説」

ハルケンブルグ(第9王子)、彼こそがウンマ顔なのである。

 

ウンマ顔代表

 

そう、本来第1王妃ウンマは二人兄弟でベンジャミンが兄、ハルケンブルグが弟

のほうがしっくりくるのだ。

そして「ベンジャミンの秘密」として、ハルケンブルグベンジャミンとドゥアズルの子説が流れていたが、まぁ歴史小説(実、架空問わず)とかならありがちだけど

流石に少年漫画でやるかね(幽遊白書の仙水の前科はあるが)

また、

 コミックス33巻:No.350「王子」

渡航前のクラピカの情報によると「生来 母親とも二人の姉とも折り合いが悪く」と書かれており、上記の3人とは血が繋がっていないことが示唆される。

 

コミックス35巻:No.366「其々」

カミーラも名指しでこの二人をチョイスしている、ウンマ顔が嫌いなのかもしれない。

 

ともすれば、ツェリードニヒはどこからきたのか?

 

まずそれを考える前に、上位王子をクリアリングしておこう

401話時点で「用意周到で狡猾・強欲な父がこれだけの準備期間を経て」「第1王子ベンジャミンの為に態々労力を割くとは到底思えません」と書かれている。

まぁこれが論理的に確白になるわけではないがベンジャミンは除外されるだろう。

 

そして第3王子のチョウライ、これも

コミックス37巻:No.390「衝突①」

前々回の連載時に、オニオール=ロンポウ(チョウライケツモチのシュウ=ウ一家の組長、ナスビーとは異母兄弟で二線者であるため、前回の儀には参加していない)を父さんと読んでいたことから、父はビヨンドではないことがわかる。

 

ナスビーと血が繋がってなくて良いのかよと思いますが、おそらく継承権は壺中卵の儀の儀式を行った者(正室の子)※33巻349話参照

に限られる。血筋が関係あるのなら二線者に念獣が発言していないとおかしいので、そうでない現状は儀式がトリガーと思われる。

 

下位王子は情報が少なく考察もできないので今回は考えない。

既に死んだサレサレ(8)モモゼ(12)がビヨンドの子で死を偽装して暗躍していたらそれはそれでそして誰もいなくなったオマージュで面白くはあるが、情報が無いのでなんとも言えない。

 

そのため、上位王子に絞って考えると、カミーラ(2)とツェリードニヒ(4)は極めて怪しい。

まず401話の情報を整理すると、

No.401「月光」

王子の私設兵として側近護衛となり、ビヨンドの実子以外の王子を呪殺するために軍学校に入れられる。

つまりビヨンドの目的のために勝手に死ぬ詛贄者ソエモノが自分の側近に混じってくることになる。

呪殺対象と所属先が必ずしも対応しないことは書かれている(そうでなければ私設兵を持てない下位王子へ接近が困難となる)が、第三者の別の目的を持った念能力者が死をトリガーにして別の目的を果たすということを知っていれば、自分の私設兵に迎え入れたくないというのが通常だろう(勝手に頭数減るわけだから)

 

 

コミックス37巻:No.389「呪詛」

37巻にてカミーラは不可持民(元ネタはインドの最下層カースト不可触民に由来する)に対して私設兵につく機会を与えたとある。

そしてカミーラ私設兵はそれぞれの王子専用の呪殺隊を組織した。

No.401「月光」

それが今回の連載で、王立軍学校からカミーラ私設兵になるはずだったマカハが側近兵になれなかったことに失望もしなかったことが描写される。

まぁこの2描写からカミーラ私設兵が被差別民オンリーかはわからない(王立軍学校出身もいるかもしれない)が、

ビヨンドの実子で詛贄者ソエモノを知っていたからこそ、別の目的(ビヨンドの実子は対象にならない)を持った王立軍学校出身を私設兵に迎え入れなかった

詛贄者ソエモノを側近にしにくい状況を作ったと解釈することもできる。

またカミーラ私設兵がそれぞれの王子を死後強まる念で呪殺する為の念能力を持つことも、詛贄者ソエモノの手法と類似している。

 

また、ここからはメタ読みとなるが

(A)アイザック=ネテロ→(B)ビヨンド=ネテロ→(C)カミーラ=ネテロ

という命名規則にも当てはまる。

 

対し、ツェリードニヒだが

まず最初に先程も申し上げた通り、出生について疑惑が残り、そこに外部の者が入り込む余地があること

そしてアイザック=ネテロの若い頃と風体が似ていること

 

 コミックス31巻:No.321「怪者」

 

コミックス35巻:No.368「凶行」

 

コミックス37巻:No.386「仮説」

一番嫌い(苦手)なタイプの人間を側近に置くところ。

 

またネテロが念能力に目覚めたのは46歳冬以降の遅咲き、ツェリもおそらく30歳前後からの念覚醒。

 

等々、出生の部分以外は印象論だが、これほどネテロの面影を色濃く映す王子もいないだろう。

 

また、

コミックス37巻:No.387「再現」

 

No.401「月光」

頬に特徴的な線(コケ)がある。

これは同様にバビマイナ(第1王子ベンジャミン私設兵)にも見られる。

 

バビマイナはこの他にも

コミックス35巻:No.368「凶行」

クラピカがザイールドからスティールした念能力をオイトにセットし、ビルが使ったとバビマイナに誤解させるシーン(経緯がややこしすぎるだろ)で、オイトがモモゼ殺害の現場をゴキブリごしに目撃し、悲鳴を上げる。

そこでバビマイナが「あの場で叫ぶのはデメリットしか無かったはず」と問いかけ、

腹違いの娘を見殺しにしなかったことがよっぽど奇妙に映るのね」

とオイトに窘められ、バビマイナが円を解くシーンがある。

 

また今回の話で、

No.401「月光」

「腹違いの妹(姉)が泣いてて今顔ない」みたいな描写を見せるバビマイナ

もはやこの二人は強い詛贄者ソエモノだともう思考がロックされているので、バビマイナの頬を見せないことすらも怪しく見える。

401話の話を整理すると、各王子の私設兵に強い詛贄者ソエモノが0~2人ほどは潜んでいると考えられる。(カミーラは先ほど説明した経緯で王立軍学校出身が1人もいないことがありうるため例外)

そしてそれはベンジャミン私設兵も同様。

つまり、既に死んでベンに死後強まる念が発動しているか、今生きている兵士の中に王子討伐の呪を忍ばせているユダがいるというわけだ。

コミックス36巻  :No.371「任務」

そして同所属の第1王子ベンジャミン私設兵に対しても反抗的だ。

これはもう強い詛贄者ソエモノと言って差し支えないだろう(希望的観測)

 

つまり、ロンギからバビマイナが導出できる

そして2人の身体的特徴(頬)からツェリードニヒが導出できる

という論法だ。

 

詛贄者ソエモノ考察

No.401「月光」
詛贄者ソエモノの十分条件「生まれた時から念能力が覚醒していた」が手がかりとなります。

 

ここで35巻、ツェリードニヒが念能力を知った直後の同王子私設兵の会話を聞くと印象が変わります。

コミックス35巻:No.362「決意」

サルコフが「生まれつきの能力」「持って生まれた特殊なモン」と表現し、テータはそこには突っ込みません。

No.402「手紙」

402話において「"絶"は生まれつき出来てた」と表現されます。

したがってサルコフは「強い詛贄者ソエモノ」でほぼ確定、テータも黒寄りのグレーです。

 

そしてここからは完全に妄想×憶測です(ここまでも大概だろ)

もちろんのことながら、テータもサルコフも王立軍学校出身です。

 

コミックス38巻:No.394「想定」

38巻でツェリの同期らしき兵士が登場する回があります。

 

コミックス38巻:No.394「想定」

王立軍学校4期というのが後々重要な情報になる気がしてなりません。

カミーラ(第2王子)が2期生の軍学卒の私設兵、ツェリードニヒ(第4王子)が4期生の軍学卒の私設兵・・・

もはや王子が生まれた時だけ記念で赤子を集めて軍教育やっているのかという感じだが(いやでも王子私設兵を作るための学校と考えれば筋は通るのか・・・?)

 

コミックス38巻:No.394「想定」

また、「本気出せば今頃王子の側近」との描写から。

彼ら5人+1人(ボークセン)は弱いもしくは強い詛贄者ソエモノだと考える。

もちろん、この説を呈するにあたって、クリアしなければならない問題がある。

401話のロンギ会話から生まれつき念能力が使えるという描写だ

しかし彼らは念のことを知らない

生まれつき念が使えることと絶が使えることはセットである。

でなければ精孔からオーラがダダ漏れとなって干からびるからだ。

したがって、生まれつき念に目覚めた人間はそれに気づかず生活することができるか?

ということである。

それは"ない"とするならこの説は破綻する。そしてこの説はそれが"ある"という薄氷の上になりたつ(ゆえに妄想!)

そういう意味でいくと、キルアはどうだろうか?

幼少期にイルミの針を埋められ、じっちゃんのドラゴンダイブを目撃している、にも関わらず念を認知したのは天空闘技場編での11才時点となる。

 

話が左右するが

ツェリードニヒの念獣について

コミックス37巻:No.385「警告」

35巻369話で、オイトの操作するゴキブリを感知し、迎撃する念獣のシーンがある。

すなわち、トリガーは「王子の質問に嘘を付く」といった導く薬指の鎖ダウジングチェーン的なものだけでなく、小動物を操作する術者の「悪意」も感知していることがわかる。(さらに術者はオイトであるため、殺意やそれに類する害意がないだろうにもかかわらずだ)

そして感知した相手に幾度かの警告を与え、それでも反抗する場合には「人ではない何か」へ変形させる。

念獣(守護霊獣)は王子の深層心理を反映しているものが多く、ツェリードニヒもその例外ではないだろう。

ともすると、この念獣はあまりにも「対呪殺」すぎないだろうか?

カミーラの呪殺隊および、詛贄者ソエモノの呪術発動条件は「死後強まる念」である。

したがって自害もしくは殺される必要がある。つまり対する王子側からは「殺せない」のである。

そこで、この念獣は殺せない呪術師を「人ではない何か」に変えて無力化するのである。

 

もちろん彼は念のことを知らなかったので、能力について詳しく知っているわけではない。

ただ、389話にて「国王になれなかった王子が死んだ後に怨霊となって国王や国にたたらないよう…」や「死後伴侶」など、誰かが死んだ後に何らかの効果をもたらすという伝承があり、無知の不知とか言っているツェリは教養として知っているだろう(信じるかは怪しいが)

 

また、370話でミュハン(第4王子ツェリードニヒ私設兵)に対しクラピカが「ケンカ腰でしか話が出来ないのか?」「束ねる王子の程度も知れるな」と煽られガチギレ

394話でモーモリー(ツェリの旧友、王立軍学卒)がオトシン(左同)に対し「王子にタメ語で口ごたえして撃たれないのはあんたくらいよ」と語っていて

コミックス33巻:No.350「王子」

かのハルケンブルグも「王子の中で唯一認めるのはツェリードニヒだけ」と評している。

ツェリードニヒの旧友達が詛贄者ソエモノだとすれば、彼は生まれが不遇だったものへの態度は今見せているものとは違うのかもしれません。

ハンターハンターはキャラの二面性が強調される事が多く、かのキルアも殺してでもボール取りたくなっちゃう側面と、ゴンの親友としての少年の側面を見せます。

 

コミックス38巻:No.394「想定」

なので、彼が間接的に旧友を遠ざけるのも事情があるように思われます。

 

それは彼が正当な後継者ではなく(ビヨンドの息子)、王子たちを一掃したがるのも焦りからで、同じような境遇の生まれの不明(父親がアレ)な王立軍学校出身の生徒やおそらく出生時にすり替えられたハルケンブルグを厚遇しているのもそれ由来だからではないでしょうか(憶測)

 

フウゲツ衰弱考察

402話でフウゲツの衰弱を考察し、ルズールスの暗殺計画が持ちかけられる展開になります。

まず、論点は2つあります

 

論点①:フウゲツの衰弱の原因

・背中の注射?痕

・念獣マジックワームが何度も使える理由

・心身が衰弱し、危険な状態になっている理由

 

論点②:カイザル(司法局次長)が操作系に操られているかどうか

 

これは時系列を整理しましょう。

 

出航1日目(日)

4時間 ベンジャミンがフウゲツにつけたウンマ私設兵をウショウヒ(ベンジャミン私設兵)に交換

念能力殺人を無罪にする方法スタンドバイミーを使い虫射球ニードルボールをフウゲツに憑ける(同能力でサレサレの殺害には最大72時間かけている)

出航4日目(水)

深夜 フウゲツがマジックワーム使用(結果的に第3層で発見される)

このとき殺人を無罪にする方法スタンドバイミーの射程から外れ殺害の制約達成失敗となる

10:00 中央警察署(ミザイストムが指揮)が身柄を拘束

ミザイストムの重要司令をセンリツが受け取る(13:44現在とあるがプロトコルなので本当の現在時刻とは異なる)

司法局に連れられフウゲツを王室へ返す(ここから72時間監視員がつく)

出航8日目(日)

16:00頃 フウゲツ、司法局の監視員が外れる

20:00 晩餐会開始

21:00 カチョウ&フウゲツ船脱出計画実行

キーニ自殺 カチョウ壺中卵の儀の制約により死亡

フウゲツ、センリツ両名が脱走計画後から司法局に拘束

出航9日目(月)

(司法局の位置を教えてくれ~)

出航11日目(水)

402話の展開

 

というタイムラインになる(4巻出て10日/2ヶ月かよ・・・)

そして、フウゲツの様子がおかしくなったのは9日からである。

 

フウゲツの衰弱の原因

402話で明かされた背中の注射痕
これを仕掛けられる可能性があるのは、時系列順に

・ウショウヒの虫射球ニードルボール

・第三層ワープ時に接触した誰か

・司法局関係者(なら主犯はカイザル)

になります。

コミックス37巻:No.381「捕食」

37巻381話の殺人を無罪にする方法スタンドバイミーの説明では

・標的に虫射球ニードルボールが憑く

(?)書かれてないが非念能力者相手には時系列的に約72時間制約を満たし続ける必要がある。

・標的が術者の半径20mから出ると強制解除(制約)

虫射球ニードルボールが直接標的から取り除かれた場合は二度と能力が効かない(制約)

 

弱すぎるだろ・・・

被念能力者を殺すのに約72時間張り付く必要があるのと、証拠の残らない暗殺と言いたいのだろうが72時間も生前の被害者の近くでウロウロしてたら間違いなく第一容疑者or重要参考人確定である。

ベンジャミン私設兵はこのように長文で威嚇して強キャラのように振る舞うが、他編の念能力者と比べて能力がめちゃくちゃ弱い。

まぁチームプレイが前提なのだろう

 

しかし「虫射球ニードルボールが憑く」「標的が死ぬ瞬間」と肝心な描写は曖昧だ。

TRPGやTCGならクレームが来るであろう厳密性にかける文章にするのは、考察で議論させるためかあえて曖昧性を残す冨樫のテクニックでやっている部分だろう

(その癖が たまらなく嫌いだ…)

(だが… 標的が休載する瞬間ほどじゃない…)

 

つまり、「虫射球ニードルボールが刺して72時間憑くと化膿して死ぬ」のか「72時間憑いた後に刺して即死」なのかをちゃんと排他的に書いてくれ

プレデターを妊娠するリハンはものすごくわかりやすい能力だ

全員念獣を孕めばいいのに

制約は全部お腹で育てろ

 

つまり、この能力の解釈で話が変わってくる。

フウゲツの注射痕は虫射球ニードルボールによるもので、精神衰弱とは関係がない。

かどうかが、この能力次第で決まる。

水曜日時点でフウゲツが第三層にワープした時点で制約から外れているため、その際はこの注射痕に危険性はない。

 

・第三層ワープ時に接触した誰か

コミックス36巻  :No.380「警報」

フウゲツがマジックワームに入ったのは4日目の日付が変わった直後である。

念獣から出た時にワープは成立するが、中央警察署に拘束されたのが10時頃である。

この10時間のアリバイは空白となる。

 

ここでもし、モレナが接触していた場合フウゲツは恋のエチュードサイキンオセンに感染したことになる。

コミックス36巻  :No.378「均衡」

各説明について

説明①:発症者は人を殺すとレベルが上がりオーラの総量 威力が増していく

説明②:レベルが20を超えると独自の能力が発現する

説明③:王子を殺せばレベルが50アップする

 

これを今のフウゲツの状況に当てはめると

 

コミックス38巻:No.400「想定」

「一日一回しか使えなかったのがいつの間にか何回も使えるようになってた」

→人を殺したのでオーラの総量、威力が増した。(説明①)

「私一人でも帰りの扉がちゃんと現れる」(元々帰りの扉はカチョウが出すというルールだった)

→帰りの扉を出す(もしくは扉を介した別のワープ能力)をフウゲツが念能力として習得した(説明②)

とフウゲツの異常事態に説明がつきます。

では、フウゲツは誰を殺したのか?

それはカチョウを殺した判定になっている(説明③)というわけです。

つまり、フウゲツのレベルは50で説明②の条件を満たします。

 

ただし、恋のエチュードサイキンオセン感染者が精神衰弱に陥るといったデメリットは描写されておらず。後ろから麻薬を投与する必要性もわかりません。

後ろから睡眠薬に類するものを注射し、意識を失ったところを感染させた。といった補強が必要になります。

また、

 

コミックス38巻:No.394「想定」

38巻では「王子側の人間を感染させたい」という台詞があり、文脈的には第4王子ツェリードニヒ側と読めなくもないですが、王子関係者(2層以上の上級国民)をまだ感染させていないようにも取れます。

 

そして最後の容疑者、司法局員(カイザル)です。

ウショウヒが虫射球ニードルボールをつけ念能力で何かを刺した可能性があり、その後第三層にワープした後に誰かに注射された可能性があり、そこから彼女は晩餐会までほぼ司法局の手にありました。

そしてセンリツと接触してから、カイザルは

コミックス37巻:No.381「捕食」

 

コミックス38巻:No.400「秘匿」

と心音が全く揺らいでないことがこれでもかと描写されている

(黒確定よね・・・)と何度もモノローグを入れられると逆にミスリードなんじゃないかと思うが、まぁ他の描写の整合を見る限り操作系能力にかかっている可能性が高い

まず、センリツの評価を時系列に追加する。

 

出航1日目(日)

4時間 ベンジャミンがフウゲツにつけたウンマ私設兵をウショウヒ(ベンジャミン私設兵)に交換

念能力殺人を無罪にする方法スタンドバイミーを使い虫射球ニードルボールをフウゲツに憑ける(同能力でサレサレの殺害には最大72時間かけている)

出航4日目(水)

深夜 フウゲツがマジックワーム使用(結果的に第3層で発見される)

このとき殺人を無罪にする方法スタンドバイミーの射程から外れ殺害の制約達成失敗となる

10:00 中央警察署(ミザイストムが指揮)が身柄を拘束

ミザイストムの重要司令をセンリツが受け取る(13:44現在とあるがプロトコルなので本当の現在時刻とは異なる)

司法局に連れられフウゲツを王室へ返す(ここから72時間監視員がつく)

16:00頃 言葉とは裏腹に・・・(画像① 381話)

出航8日目(日)

16:00頃 フウゲツ、司法局の監視員が外れる

20:00 晩餐会開始

21:00 カチョウ&フウゲツ船脱出計画実行

キーニ自殺 カチョウ壺中卵の儀の制約により死亡

フウゲツ、センリツ両名が脱走計画後から司法局に拘束

出航9日目(月)

(司法局の位置を教えてくれ~)

出航10日目(火)

司法局の取り調べ

原子時計ばりの…(画像② 381話)

出航11日目(水)

402話の展開

 

つまり、センリツと最初に出会ったのは4日目で、既に心音がおだやか判定がでているのでこの時点で操作系の能力を食らっていることになる。

とするとカイザルは3日目以前に何をしていたのか

 

2日目13時頃、クラピカの念講習時に11人いる!サイレントマジョリティーがロベリー(第10王子カチョウ従者)に寄生していたため容疑者として拘束、王妃のセイコが11王子室へやってきたカイザルの事情聴取に黙秘する

2日目の午後、カミーラがベンジャミンを襲撃、拘束される

3日目10:00 カミーラとベンジャミンの裁判、両者無罪だが王子居住区からV・VIPエリアへ隔離される

 

ここでカミーラの念獣を確認すると

コミックス36巻  :No.375「説得」

「ある条件を満たした者を意のままに操る」とある

つまり時系列を整理するとこういうことになる。

※赤字部分は描写がない、推察となる。

※紫部分はカイザルが操作系能力で操られてそうな発言(王子の死を示唆させるもの)

 

出航1日目(日)

4時間 ベンジャミンがフウゲツにつけたウンマ私設兵をウショウヒ(ベンジャミン私設兵)に交換

念能力殺人を無罪にする方法スタンドバイミーを使い虫射球ニードルボールをフウゲツに憑ける(同能力でサレサレの殺害には最大72時間かけている)

出航2日目(月)

9:30頃 11人いる!サイレントマジョリティーの能力によってバリゲン殺害、サカタがロベリーを拘束セイコ王妃を提訴する

13:00頃 カイザルがセイコを事情聴取

カミーラがベンジャミンを殺しに行く

カミーラ拘束

カミーラの身柄が司法局に渡る

事情聴取にカイザルが参加し、カミーラが " ある条件 " を満たす

カイザルがカミーラ念獣の操作下におかれる

出航3日目(火)

裁判後、カミーラ釈放

出航4日目(水)

深夜 フウゲツがマジックワーム使用(結果的に第3層で発見される)

このとき殺人を無罪にする方法スタンドバイミーの射程から外れ殺害の制約達成失敗となる

10:00 中央警察署(ミザイストムが指揮)が身柄を拘束

ミザイストムの重要司令をセンリツが受け取る(13:44現在とあるがプロトコルなので本当の現在時刻とは異なる)

司法局に連れられフウゲツを王室へ返す(ここから72時間監視員がつく)

センリツの曲を聞き「君…と王子の力になりたい」と言う

16:00頃 言葉とは裏腹に・・・(画像① 381話)

※ここでセンリツが初めて心音を確認、操作系を食らった可能性を疑う

出航8日目(日)

16:00頃 フウゲツ、司法局の監視員が外れる

20:00 晩餐会開始

21:00 カチョウ&フウゲツ船脱出計画実行

キーニ自殺 カチョウ壺中卵の儀の制約により死亡

フウゲツ、センリツ両名が脱走計画後から司法局に拘束

出航9日目(月)

(司法局の位置を教えてくれ~)

出航10日目(火)

司法局の取り調べ

「だけど最も効果的なのは誘ってきた王子を全員だまし 我々で上位王子を一掃すること…!」

原子時計ばりの…(画像② 381話)

出航11日目(水)

402話の展開

 

そして1日目の晩餐会でのカミーラのセリフ

コミックス35巻:No.363「念獣」

つまり、まぁここからは推察になるが

ここでの会話で「船から追い出す」ということを脱落と解釈する。

ベンジャミンにケンカを売り、有罪にならない程度に事件を起こす。

司法局に留置され、カイザルを念獣で支配する。

支配されたカイザルは、第一層から脱走したフウゲツの身柄を確保し、ここ何らかの薬物を注射し危害を加える。

そしてマジックワームの能力を解釈し(カイザルは念について知らないが、カミーラおよびその念獣は知っている。)船外に脱落させることを考える。

センリツに「王子の力になりたいという」

→つまり姉妹二人を船外に脱出させ脱落させるため

そして結果的にカチョウの暗殺に成功する。

フウゲツは生き残ったため、引き続き薬物を投与する。

→廃人化

 

ポイントは邪念がついているのは二次被害ということだ

根本原因は精神が衰弱していること、躁的な病症で念能力を酷使していること

ここが敵による攻撃となる。

注射痕はウショウヒの虫射球ニードルボールかもしれないし、そうでないかもしれない。

 

ただ、気になる点はとしてカミーラの念獣は「操作系 強制型」(36巻 375話)となっている点だ。

念能力エアプだが、これはイルミの針やシャルナークの能力が属する。(だろう)

つまり、カイザルの発言は全てカミーラの念獣が喋らせてることになる。

またカイザルには普通にモノローグがあるので、思考しながら喋っている。

これら全てを念獣が操作しているとは思いにくい。

言うなれば、ナルトの別天神のような「まぎれもない本人の言動としてふるまうが、対象自身操られていることにも気づかずに言動が歪められる」といった能力のように見える。

これは超知能的な念獣による操作だからか、カミーラの「願っただけで他人が上手いこと調整してくれる」という願望の具現化なのか・・・

 

402話の裏

402話の最後で、センリツはクラピカに「これ以上王子たちが犠牲にならないように…」と手紙を出しておきながら、ルズールス暗殺の計画をカイザル達としているのである。

このちぐはぐさ、まず402話6p

No.402「手紙」

場所としては司法省の独房(センリツ)となる。

カチョウ(念獣)が上から生えてきていることからこの念獣は(カチョウとして捕らえられている独房から)壁をすり抜けている。

No.402「手紙」

そしてセンリツ「第7王子ルズールス…」のコマからは背景が書斎のような場所に、つまり司法局聴衆室(第38巻400話 登場)となる

この時点で被操作系能力疑いのカイザルに向けた会話となる。

 

コミックス36巻  :No.376「決意」

単行本36巻、376話(3日目 10時頃)にてカチョウがセンリツにあるアイテムを渡し、これによってモスキート音でのモールス信号による会話を行っている。

コミックス36巻  :No.377「画策」

つまり402話においても、同様の「裏の会話」がなされていることが示唆される。

7ページ目7コマ、8ページ目6コマ、9ページ目1,5,9コマ、10ページ目7コマと

会話に"間"が生まれている。

 

したがって、裏の会話では「王子を殺す」以外の計画が練られている。

「王子を殺すと見せかけて、カイザルを罠にはめる」「カイザルを別の場所に追い払って、その間に何かをする」など

 

また、表の会話にも不自然な点がある

独房での会話

センリツ「フウゲツに能力を試させて!!」「きっと扉は2つ現れる!」

根拠不明である。

元々マジックワームの能力はフウゲツの念獣だが、効果はカチョウとの協力型である。

フウゲツが行き先の扉を生成し、カチョウが帰りの扉を生成する。

つまり

地点Aから行き先の扉生成→地点Bへワープ→地点Bから帰りの扉生成→地点Aへワープ

というフローである。

そしてフウゲツが死に二人セゾン(カチョウの念獣)によってカチョウが生成されてからは、

フウゲツ「私一人でも帰りの扉がちゃんと現れるの!!」(38巻 400話)

である。

"きっと扉は2つ現れる"というのが帰りの扉を指しているのか、行きの扉が複数現れることを指しているのか、「直接見せて説得して…」とあるが行きの扉も帰りの扉元々のマジックワームの範疇なのだから偽の能力とは気づきようもない

 

また

No.402「手紙」

「フウゲツが扉の能力を発揮する為には予め実際にその場所に行く必要がある」

もいきなり出てきた設定感がある。

そもそもフウゲツは4日目の10:00に第三層で見つかっている。

第二層と第三層の連絡通路には王立軍の検問があるため、三層には直ワープする必要がある。

つまり、予めその場所に行ったことのないであろうエリアへのワープが成立している。

また、3日目深夜にもカチョウの寝室へワープしているが、王子は居住区内での生活が完結しているため、毎週日曜の晩餐会以外では基本接触しない。

つまり、カチョウの寝室も少なくとも出航開始から2日時点では「行ったことのないエリア」に該当する。

したがってブラフと考えるのが妥当だろうか

 

403話の連載が待たれる

おわり

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